演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

リンパ節アミロイドーシスにて発症したSLE合併多発性骨髄腫の1例

演題番号 : P67-7

[筆頭演者]
和泉 春香:1 
[共同演者]
長瀬 大輔:1、酒井 亜紀子:1、石原 晋:1、石渡 誉郎:2、加藤 元浩:1、梅田 正法:1、倉石 安庸:1、根本 哲生:2、澁谷 和俊:2、名取 一彦:1

1:東邦大学医療セ大森病 血液・腫瘍科、2:東邦大学医療セ大森病 病院病理部

 

<諸言>ALアミロイドーシスは、異常免疫グロブリン軽鎖に由来するアミロイド蛋白が全身諸臓器に沈着し臓器障害をきたす疾患である。ALアミロイドーシスの約30%に多発性骨髄腫(MM)を合併し、MMの約6%にALアミロイドーシスを合併しているといわれている。今回われわれは、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群の経過中に、全身性リンパ節腫脹を呈し、多発性骨髄腫によるALアミロイドーシスと診断した症例を経験したので報告する。<症例>56歳女性。20歳時にSLEと診断されプレドニゾロンによる加療を開始、54歳時シャーグレン症候群と診断。2011年12月より両側頚部リンパ節腫脹を自覚し徐々に増大し、2012年3月にリンパ節生検を施行しアミロイド沈着を認め、頚部の他、腋窩、鼠径リンパ節、縦隔、腹腔内リンパ節も腫脹し、SLEに合併した反応性AAアミロイドーシスが疑われ、7月に当院膠原病科に紹介入院。IgG5833mg/dlと高値で、血清免疫電気泳動にてIgGk型M蛋白を検出したため、精査目的にて当科初診。リンパ節検体を再検討の結果、形質細胞腫の所見と、コンゴーレッド陽性のアミロイド沈着を認め抗L鎖k抗体陽性でありALアミロイドーシスであり、さらに口腔粘膜、舌に腫瘤性病変を認め、生検にてリンパ節と同様の所見であった。骨髄所見ではクローナルな形質細胞の増加はないが、アミロイドーシスを伴う形質細胞腫とM蛋白の存在より、症候性骨髄腫と診断。当院入院後もリンパ節病変は更に増大し、Bortezomib/Dexamethasoneよる治療を開始し、M蛋白量は減少、リンパ節病変と口腔内腫瘤は軽度縮小し、現在も継続中である。<考察>ALアミロイドーシスの治療目標はM蛋白を産生する異常形質細胞の除去にある。近年、新規薬剤のALアミロイドーシスに対する有効性が報告され、Bortezomib/Dexamethasoneでは約70~90%の血液学的効果、約30%の臓器効果が示されている。また、検索の限りではSLEにALアミロイドーシスを合併した報告、リンパ節アミロイドーシスを初発としたMMの報告は稀である。膠原病を背景にアミロイドーシスを合併した場合は、AAのみならずALアミロイドーシスの可能性も念頭に置き、速やかに精査を行う必要がある。

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:化学療法

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