演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Azacitidine投与が奏効した, 染色体異常del(20q)を有する慢性骨髄単球性白血病

演題番号 : P67-6

[筆頭演者]
間部 賢寛:1 
[共同演者]
大北 淳也:1、高桑 輝人:1、原田 尚憲:1、青山 泰孝:1、久村 岳央:1、太田 忠信:1、古川 佳央:1、麦谷 安津子:1

1:生長会府中病 血液疾患セ

 

【緒言】慢性骨髄単球性白血病(CMML)は高齢者に多い造血器腫瘍であり, 唯一治癒可能な治療である同種移植はその適応とならない場合が多い. そのため, 移植適応のない高齢者ではhydroxyurea内服・cytosine arabinoside少量投与での化学療法による血球コントロールに加え, 輸血による支持療法が治療の中心となり, 長期予後は期待し得ない. DNAメチル化阻害作用を有するazacitidine(5-Aza)は骨髄異形成症候群(MDS)に対し有効であるが, CMMLに対しての解析は少ない. また, CMMLの染色体異常による予後への影響は, low risk (normal / solely loss of Y), high risk (+8 / abnormalities of 7 / complex)以外での評価は定まっていない. 今回我々は, 5-Azaが有効であったdel(20q)を伴うCMML症例を経験した.
【症例】71歳, 男性. 倦怠感のため近医を受診した際に白血球上昇・貧血がみられ, 当院紹介入院となった. 入院時WBC 26600/μL (mono 32.5%), Hb 8.7g/dL, Plt 11万/μL, LD 700IU/Lと単球増加・LD上昇も伴っていた. 骨髄検査にて芽球 8.8%, 単球 14.5%と芽球・単球比率上昇がみられ, 顆粒欠損・POx染色陰性好中球などの異形成も伴ったことから慢性骨髄単球性白血病と診断した(WHO分類: CMML-1). 染色体分析では47, XY, +der(11)del(11)(p?)del(11)(q?), del(20)(q1?)[20]とdel(20q)を含む染色体異常を認めた. 5-Azaでの治療を開始し速やかに単球低下が得られ, 貧血に関しても緩徐に改善が得られた. 血液毒性のため2コース目以降は減量での投与としたが, 非血液毒性なく現在も引き続き治療中である.
【考案】国内での5-Azaの第I/II相試験ではMDSに対する有効性は示されたが, CMMLは対象に含まれなかった. そのため, CMMLに関するデータに乏しいのが現状である. 本例は比較的速やかに単球低下がみられ, 輸血依存性も離脱が可能であった. 従って5-Azaは, MDS同様にCMMLにも有用である可能性がある. また, del(20q)はCMMLの約0.7-1%にみられ, リスク分類ではintermediate群に分類される(Spanish Database). 一方でMDSの場合はfavorable(WPSS), AMLではInt-II(European Leukaemia Net)に相当し, 原疾患により評価が異なる. CMMLでは30例程度の報告があるのみで, 予後への影響は現時点では定まっていない. 本例は5-Azaで良好な反応が得られたが, CMMLにおけるdel(20q)の予後に対する影響など, 今後の症例蓄積による多数例での解析が望まれる.

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:化学療法

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