演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

多発性骨髄腫患者に対するLenalidomide療法のQOLへの影響

演題番号 : P67-3

[筆頭演者]
大井 菜美子:1 
[共同演者]
佐藤 弘康:1、難波 和行:1、八幡 弘子:1、小森 均:1、小林 一:2

1:JA北海道厚生連 帯広厚生病院 薬剤部、2:JA北海道厚生連 帯広厚生病院 血液内科

 

【目的】第2世代IMiDといわれるLenalidomide(Len)は多発性骨髄腫(MM)に対する新しい治療薬であり、優れた有効性が示されている。今回我々は、Len療法を施行したMM患者のQuality Of Life(QOL)について前向き観察研究を行ったので報告する。
【対象および方法】当院においてLen療法を実施したMM患者のうち文書で同意が得られた18名に対して、治療開始前および2サイクル(56日)ごとの投与終了後にQOL-ACD調査票を用いてQOL調査を行った。QOL-ACD調査票の22設問は、QOLが高い選択肢を5点、低い選択肢を1点として22~110点の範囲で得点を集計した。得られたQOL得点について、経時的変化、M蛋白変化率との相関、および副作用との相関を検討した。
【結果】Len療法を4サイクル以上施行した7名を解析対象とした。7名の年齢は55~77歳(中央値65歳)、全員がPS2以上。IgG型6例、IgA型1例。前治療としてサリドマイドは5例、ボルテゾミブは6例、MP療法は6例に施行されていた。自家移植の治療歴がある患者はいなかった。QOL得点は、開始前73.9点から4サイクル後68.9点へと経時的にわずかに減少した。またQOL得点は、治療開始前値からのM蛋白の変化率と良い相関を示し(R2=0.603)、M蛋白が減少した患者ではQOL得点が上昇する傾向を示した。また、発現した副作用グレードとQOL得点の単回帰分析を行った結果、最も強く相関がみられたのは、「吐き気」(R2=0.480)であった。
【考察】Len療法に伴い経時的にQOL得点は減少がみられたものの、M蛋白が減少した患者の多くではQOLは治療前より向上しており、Len療法の効果と患者のQOLとの間には相関がある可能性が示唆された。また、Len療法に伴ういくつかの副作用についてQOLに影響を及ぼす可能性が示された。QOLを維持しながらMMの治療を継続するためには、吐き気等に対する支持療法も重要である可能性がある。

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:QOL

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