演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

根治的前立腺全摘除術に関するホームページ上での情報:性機能障害についての掲載

演題番号 : P65-9

[筆頭演者]
松下 一仁:1 
[共同演者]
日紫喜 公輔:1、京野 陽子:1、新保 正貴:1、遠藤 文康:1、服部 一紀:1、鳶巣 賢一:1、村石 修:1

1:聖路加国際病院 泌尿器科

 

最近日本においてもda Vinciを納入する施設が急速に増えており、前立腺癌治療におけるロボット手術の割合も多くなってきていると予測できる。ホームページ(HP)の中でロボット手術に関して掲載している施設も多い。前立腺癌患者が術前に得る情報について、米国施設からのデータで、前立腺全摘除術(RP)後の性機能回復についての現実的な見通しを調査した研究がある。これによると患者はロボット手術の方が、開腹手術より早く性機能の回復が得られると考え、さらに手術前と同じ勃起状態が得られると考えていた。また約半分は術後射精できなくなることを、多くは術後の陰茎長が短くなることを、さらにほとんど誰も手術とペイロニー病との関係を知らなかった。今回我々は、患者が参考にするHPに、前立腺癌手術後の性機能の情報が掲載されているか調査した。
全国の大学病院79施設と東京都内の泌尿器科専門医教育施設118施設のHPを次の項目の掲載に関して見直した。1) RPの合併症としてのED、2)性機能が回復する時期の現実的な見通し、全体の性機能回復率、3)ED率については文献から引用したものか、その施設のデータであるか、4)ED治療オプション、5)ED以外の性機能障害、6)RPアプローチ(ロボット、腹腔鏡、開腹)
大学病院79施設中58%、東京都内の泌尿器科専門医教育施設118施設中9%が手術の影響で勃起障害が生じると掲載していた。79施設中3%、118施設中2%の施設のみが、術後性機能の回復について正確な記載があった。勃起障害以外の性機能障害についてはどこの施設も掲載していなかった。
前立腺癌治療オプションの中心にRPがあり、さらに最近はロボット手術の普及とともに今後ますます手術治療が増えると予想される中、術後の性機能障害に関する情報の掲載は少なかった。ロボット手術が宣伝される中、こうした合併症に対する正確な情報の提供が、患者の治療選択のために重要であると考える。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:QOL

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