演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

去勢抵抗性前立腺癌に対するドセタキセルの有効性と安全性の検討

演題番号 : P63-8

[筆頭演者]
福多 史昌:1,2 
[共同演者]
北村 寛:2、柳瀬 雅裕:3、田口 圭介:4、高橋 敦:1、国島 康晴:5、三宅 正文:6、安達 秀樹:7、伊藤 直樹:8、広瀬 崇興:9、高木 誠次:10、舛森 直哉:2

1:函館五稜郭病 泌尿器科、2:札幌医科大 泌尿器科、3:砂川市立病 泌尿器科、4:王子総合病 泌尿器科、5:帯広協会病 泌尿器科、6:旭川赤十字病 泌尿器科、7:北海道済生会小樽病 泌尿器科、8:NTT東日本札幌病 泌尿器科、9:北海道社会保険病 泌尿器科、10:倶知安厚生病 泌尿器科

 

2008年にドセタキセル(TXT)が去勢抵抗性前立腺癌(Castration resistant prostate cancer: CRPC)に対し保険適応となり、多くの施設で施行されるようになったが、完全奏効は得難く、投与量の減量や投与間隔の延長を行い、治療を継続している症例も少なくない。今回我々は、2004-2011年までにTXT化学療法が施行された症例を対象に、TXTの使用状況、治療効果および有害事象について後ろ向きに調査を行った。症例は札幌医科大学泌尿器腫瘍コンソーシアム(Sapporo Medical University Urologic Oncology Consortium: SUOC)参加14施設から収集した。140例にTXT化学療法が施行されており、投与回数の中央値(範囲)は6コース(1-43)であった。TXT導入時の年齢の中央値は73.8歳、PSA値は54.7ng/mlであった。TXT化学療法導入時の病変部位は骨 98例(70%)、リンパ節 56例(40%)、肝 12例(9%)、肺 9例(6%)であり、PSA値の上昇のみが25例(18%)であった。114例(81%)でTXTの初回投与量は70mg/m2以上、99例(70%)で予定された投与間隔は3週毎であった。観察期間は13.7ヶ月、50%全生存率は22ヶ月であった。全生存率は、TXT開始直前のPSA値が50ng/ml未満で33.2ヶ月、50ng/ml以上で13.7ヶ月であった。また、TXT投与後のPSA値のベースラインからの減少率が30%以上の群で全生存率が27.2ヶ月、30%未満で13.7ヶ月であった。これら2つの要素が全生存率と関連した。有害事象は、CTCAE v4.0を用い評価した。血液毒性については、Grade 3以上の白血球減少および好中球減少が、49%および79%に認められた。非血液毒性では、発熱性好中球減少症は全体の25%に、間質性肺炎は10%に認められ、治療関連死がそれぞれ1例ずつ認められた。本検討により、比較的多くの施設で標準治療用量・間隔で行われていることが明らかになった。また、発熱性好中球減少症および間質性肺炎は、国内II相試験および特定使用成績調査結果よりも高い頻度で認められており、これらについてよりいっそうの注意が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:化学療法

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