演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

多発リンパ節転移、および多発肺転移を呈した平滑筋腫瘍の一例

演題番号 : P58-7

[筆頭演者]
片山 英人:1 
[共同演者]
水無瀬 萌:1、岡本 修平:1、市川 英俊:1、横浜 祐子:1、加藤 育民:1、西脇 邦彦:1、千石 一雄:1

1:旭川医科大学 産婦人科

 

【緒言】子宮に発生する平滑筋腫瘍の代表的なものとして、悪性である平滑筋肉腫、良性である平滑筋腫があるが、benign metastasizing leiomyomaや、STUMP(Smooth Muscle Tumor of Uncertain Malignamt Potential)といった臨床像や予後が明確になっていない疾患があり、対応に苦慮することがある。今回、我々は、子宮筋腫の経過観察中に急激な増大を認め、多発リンパ節転移、および多発肺転移を呈した平滑筋腫瘍症例を経験したので報告する。【症例】症例は42歳女性。左下腹部痛を主訴に前医受診。子宮筋腫を指摘され経過観察となり、6か月後の再診の際、筋層内筋腫の増大、および左骨盤内に5cm大の腫瘤を認めたため、精査目的で当院紹介となった。MRIでは、10cm大の筋層内筋腫および左骨盤内の神経鞘腫疑いであり、GnRHaにて筋腫縮小を計ってから筋腫核出術を行う方針とした。GnRHa6コース投与後には筋腫は6cm大まで縮小したが、その後、急激な増大を認めたため、肉腫の可能性も否定できない旨説明し、子宮全摘術の方針とした。術前のCTでそれまで神経鞘腫としていた左骨盤内腫瘤に著明な造影効果を認め、さらには右骨盤内、および腹部大動脈周囲にも同様の所見を認め、多発リンパ節転移が疑われた。また、両肺に微細な結節が多発しており、多発肺転移、癌性リンパ管症の可能性も否定できない所見であった。開腹にて単純子宮全摘術施行、腫瘍割面は淡黄色でやや変性した筋腫を想起させるもので術中迅速病理診断でも平滑筋腫であったため、腫大した両側閉鎖節、傍大動脈節(326b1)を中心にリンパ節サンプリングを追加し手術終了した。リンパ節の割面も子宮腫瘍と同様の所見であった。術後の病理診断では、Mitosisは高いところで14/10HPFsの部位があり、多発リンパ節転移、浸潤性境界などの所見から平滑筋肉腫として扱うこととし、術後療法としてDocetaxel+Gemcitabin療法を6コース施行した。肺病変は軽度改善を認めたがその後不変となったため、肺病変の診断確定のため、胸腔鏡下肺部分切除術施行。病理検査では、Mitosis、周囲組織破壊像等認めず良性平滑筋腫の範疇と考えられた。本人、家族とも相談の上、GnRHa投与で経過観察することとなった。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:その他

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