演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行非小細胞肺癌における3次治療以降に行われた化学療法の検討

演題番号 : P57-9

[筆頭演者]
須藤 淳子:1 
[共同演者]
都築 早美:1、高橋 聡:1、山根 由紀:1、栗本 太嗣:1、酒井 洋:1

1:埼玉県立がんセンター 呼吸器内科

 

【背景・目的】進行非小細胞肺癌における化学療法は肺癌診療ガイドラインにおいて2次もしくは3次治療まで推奨されている。4次治療以降のエビデンスはないが、実地臨床では行われることが多い。今回3次治療以降に行われた化学療法の有用性を検討した。【方法】3B/4期進行非小細胞肺癌と診断され2次治療以上の化学療法を施行し、2011年1月~2012年12月に死亡した105例を対象に、患者背景、治療内容、効果、生存期間を後ろ向きに検討した。【結果】患者は男性/女性;64/41、年齢中央値65歳、3B/4期;10/95、adeno/sq/large/non-small/others; 79/10/3/10/3、EGFR遺伝子変異 有/無/未検; 35/62/8、初回治療開始時PS 0/1/2/3 ; 22/63/17/3。治療施行人数は1次105(100%)、2次 105(100%)、3次 77(73%)、4次 44(42%)、5次以降 24(23%)。各次数でのプラチナ併用および分子標的薬使用率(%)は1次75/20、2次15/18、3次5/14、4次5/34、5次以降0/32でEGFR遺伝子変異を有する患者では全例でgefitinibもしくはerlotinibが使用されていた。3次以降に用いられた主な抗癌剤はTS-1、erlotinib、GEM。奏効率/病勢制御率(%)は1次41/83、2次 18/50、3次 3/35、4次 10/41、5次以降 8/31。3次治療以降でのPR例はDOC,PEMに多く認めた。1次治療開始からの生存期間中央値は16.9ヵ月で、治療効果別ではCR+PR/SD/PD 23.1/16.9/6.3ヵ月だった。3次/4次/5次治療開始時からの生存期間中央値は、9.5/7.4/8.8ヶ月。最終次数開始時からの生存期間中央値は4.0ヵ月、最終投与日からは2.1ヵ月だった。【結論】2次治療まで受けた進行非小細胞肺癌患者の73%が3次治療、42%が4次治療を受け、病勢制御率は過去の報告と比べ良好だった。副作用がより軽微で有効な分子標的薬や新規抗癌剤が複数開発され、PSが良好な患者で使用する機会が増え、良好な状態を維持できるようになったためと思われる。より多くの患者が3次以降の治療を行うことによって臨床的利益を得られている可能性があり、患者に治療意欲がある場合、患者選択(PS良好、臓器障害なし、初回治療に反応あり)に注意を払えばガイドライン推奨外でも3次もしくは4次治療以降にチャレンジする価値があると思われる。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:化学療法

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