演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

固形癌に対する活性化リンパ球療法としてのαβT細胞療法の抗腫瘍効果の検討

演題番号 : P57-1

[筆頭演者]
神垣 隆:1 
[共同演者]
内藤 恵子:1、金子 亨:1、吉原 大樹:2、近藤 隆重:2、松下 はる香:2、松田 英利子:1、井邊 寛:1、岡田 佐知子:1、前川 隆司:2、後藤 重則:1

1:瀬田クリニック 、2:(株)メディネット

 

【はじめに】固形癌に対する活性化リンパ球療法であるαβT細胞療法は、T細胞サブセットにおける細胞数の改善と制御性T細胞の抑制による免疫抑制解除が抗腫瘍効果のメカニズムのひとつと考えられている。今回、固形癌に対するαβT細胞療法の抗腫瘍効果について検討した。【方法と対象】1999年から2009年の間に進行・再発固形癌(肺、胃、大腸、肝、乳、膵、子宮および卵巣)を対象にRECIST評価を行い、多変量解析を用いて効果規定因子について解析した。【結果】対象癌腫のうちRECIST評価が可能であったものは1,109例(肺348例、大腸179例、胃118例、膵117例、肝110例、乳癌97例、卵巣74例、子宮66例)であり、肺癌が最も多かった。抗腫瘍効果では、CR 15例(1.4%)、PR 129例(11.6%)、long SD 130例(11.7%)で、臨床的有用率(CR+PR+long SD)24.7%(奏効率13.0%)であった。また、各癌腫ごとの臨床的有用率は、肺27.6%、大腸24.0%、胃19.5%、膵24.8%、肝23.6%、乳癌22.7%、卵巣31.1%、子宮18.2%であった。臨床的有用率を規定する因子として年齢、性別、遠隔転移の有無、Performance status(PS)、前治療および併用療法の有無について多変量解析にて検討したところ、PS不良(OR 0.533:95%信頼区間0.322-0.827)、前治療あり(OR 0.541:95%信頼区間0.372-0.793)および併用治療あり(OR 1.802:95%信頼区間1.301-2.529)が、特に併用療法のなかでも化学療法と分子標的治療薬併用が有意差をもって臨床的有用率に関与していた。一方、癌腫別の解析ではPSは有意差ないものの、多くの癌腫にてPS良好群で臨床的有用率が高い傾向にあった。併用療法の有無では、肺癌で分子標的治療が、大腸癌で化学療法併用が有意差をもって関与していた。【まとめ】免疫細胞治療の効果判定としてRECIST評価が適切か否かについて議論はあるものの、多変量解析を用いた今回の検討では、より高い抗腫瘍効果を得るためには、PS、前治療の状況あるいは、併用療法の有無について各癌腫ごとでの評価が必要と考えられた。また、今後の課題としてこれらの効果が生存期間やQOLにどのように反映しているかも検討する必要があると考えられた。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:免疫療法

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