演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ゲフィチニブ投与後にサルベージ手術を施行した2症例

演題番号 : P56-11

[筆頭演者]
河合 秀樹:1 
[共同演者]
太田 英樹:1、松尾 翼:1

1:秋田赤十字病院 呼吸器外科

 

(背景)切除不能進行癌に対してEGFR変異陽性例であればゲフィチニブの使用が有効であるが、長期使用によって獲得耐性化することが知られている。その時点で他の抗癌剤に変更することが一般的であるが症例によっては切除可能な場合がある。当科において切除不能癌に対しゲフィチニブを施行、切除可能となったためサルベージ手術を施行した2症例を経験したので報告する。(症例1)75歳女性。2008年2月咳あり胸部X-pを施行、肺腫瘍がみつかり精査施行。CT上cT2aN2M1a、cStage IVが疑われ、確定診断目的に4月胸腔鏡下に肺部分切除施行。上記と確定、またEGFR変異陽性であったため切除不能癌としてゲフィチニブ投与開始。2ヶ月後のCTで主病巣の縮小、肺転移巣の消失、リンパ節の瘢痕化が認められた。同時に他臓器への転移ないことが確認されたためサルベージ手術として右上葉切除術を施行した。高分化腺癌、pT1bN0M0、pStage IA、Ef 2であった。病理所見上、ゲフィチニブで良好なコントロールができていると判断、術後もゲフィチニブ継続していたがうつ症状などにより投与中断・再投与を繰り返した。術後1年6カ月で縦隔リンパ節再発。その後脳、骨への転移も出現した。術後3年で死亡。(症例2)58歳男性。2012年9月検診ドックでCEA高値を指摘された。精査の結果肺腫瘍がみつかり気管支鏡にて腺癌、EGFR変異陽性と判明。CT上、大動脈浸潤ありcT4N1M0 cStage IIIA、downstaging目的にCBDCA+TXT1コース施行。SDであったためゲフィチニブ開始となった。開始後1カ月での評価でT4は変化ないが腫瘍は縮小、またCEAも31まで低下した。ゲフィチニブ継続し6カ月後のCTで腫瘍本体の著明な縮小が認められたがN1リンパ節は増大、更にCEAの再上昇がみられた。獲得耐性化と判断、T4解除されていたためサルベージ手術として左下葉切除を施行。低分化腺癌、pT1aN1M0、pStage IIA、Ef1bであった。退院後急性膿胸にて再入院したため術後化学・放射線治療を行わず経過、現在術後6カ月無再発にて外来経過観察中である。(考察)治療開始当初切除不能癌であってもゲフィチニブ投与により切除可能となった症例を経験した。またゲフィチニブ獲得耐性化症例でも局所制御可能であれば手術も検討余地がある。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:手術療法

前へ戻る