演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肝動注化学療法が奏効した膵頭部がん術後多発肝転移の1例

演題番号 : P54-9

[筆頭演者]
尾関 豊:1 
[共同演者]
池庄司 浩臣:1

1:木沢記念病院 外科

 

 はじめに:膵癌肝転移に対する化学療法の奏効率は不良である。GEM、S-1が無効の膵頭部がん術後多発肝転移に肝動注化学療法が奏効した症例を経験したので報告する。 症例:60歳代の女性。膵頭部がんに対して幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した。T3N0M0 Stage 3であった。GEMによる術後補助化学療法を施行したが、術後1年で腫瘍マーカーの上昇があり、高度脂肪肝のためCT診断が困難であった。術後1年5か月のMRIで多発肝転移を認め、GEMからS-1に変更したが、腫瘍マーカーは更に上昇し続けた。PETで肝以外に転移のないことから、3次治療として肝動注を選択した。レジメンはCDDP15mg+5-FU750mg/日、5日間を3-4週サイクルで行った。腫瘍マーカーと肝転移巣の縮小がみられ、PRと判断した。しかし、WBC2000前後から休薬で改善がみられなくなり、化学療法の継続が困難になった。10サイクル施行後に肝転移巣の増加および他部位に転移がないことを確認し、肝切除術を施行した。病理学的に尾状葉の転移巣はviableであったが、他の部位には腫瘍細胞の残存を認めなかった。 考察および結語:肝動注カテーテル挿入時に右下横隔動脈を塞栓しなかったことが尾状葉転移巣の効果不良の原因と考えられた。通常の全身化学療法が奏効しない膵がん肝転移に対し、他部位に転移がみられない場合は肝動注化学療法が選択肢のひとつとして考慮されるべきと考えられた。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:化学療法

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