演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術前化学療法により根治が得られた膵頭部癌の一例

演題番号 : P54-2

[筆頭演者]
古屋 智規:1 
[共同演者]
武藤 理:2、岩崎 渉:3、小松田 智也:4、吉楽 拓哉:3

1:秋田赤十字病院 総合診療科、2:秋田赤十字病院 腫瘍内科、3:秋田赤十字病院 消化器外科、4:秋田赤十字病院 緩和ケア科

 

症例は60台前半女性。根治切除不能な膵頭部癌の診断で当院に紹介された。主腫瘤は40 mm大,上腸間膜静脈(SMV)とその分枝を巻き込み,更に大動脈周囲リンパ節(#16a2)転移が疑われた。このため塩酸ゲムシタビン(GEM)1000mg/m2の標準的全身投与を行ったところ,腫瘍径は17 mmと縮小し,SMV浸潤の所見は消失したが,大動脈周囲リンパ節の大きさは不変であった。反応性腫大の可能性もあることから開腹してこれを術中迅速生検し,転移なければ,膵頭十二指腸切除術の方針とした。GEM 8サイクルを投与したところで開腹,#16a2-b1 lateroのリンパ節は同一性状で弾性軟,迅速診断へ提出し、癌転移なし。Ph TS1(15mm)浸潤型 ypT1; CH(-) DU(-) S(-) PV(-) A(-) PL(-) OO(-) pPCM(-) BCM(-) DPM(-), N0 M0 R0 PD-II fStage I(T1N0M0) D2, R0であった。病理所見では腫瘍は辺縁の一部を除いてほぼ瘢痕化していた(組織学的効果判定Grade2)。術後経過問題なく,外来で,ティーエスワンによる補助化学療法を開始しており経過良好である。膵癌における術前化学療法のエビデンスはいまだなく,予後の観察,症例の蓄積等が必要ではあるが,意義があることと考え,若干の文献的考察を加えて報告する。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:手術療法

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