演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肝内胆管癌術後縦隔リンパ節転移に対し数回の放射線治療を行った一例

演題番号 : P53-10

[筆頭演者]
迫田 雅彦:1 
[共同演者]
上野 真一:2、飯野 聡:1、南 幸次:1、安藤 慶:1、川崎 洋太:1、橋口 真征:1、又木 雄弘:1、前村 公成:1、新地 洋之:1、平木 嘉幸:3、夏越 祥次:1

1:鹿児島大消化器乳腺甲状腺外科学、2:鹿児島大医臨床腫瘍学、3:鹿児島大放射線診断治療学

 

肝内胆管癌(CCC)においては治癒切除後も残肝再発,リンパ節再発の頻度が高く,再発症例の予後は不良である.当科におけるCCC治癒切除例でも,再発症例の術後生存期間中央値は約12ヶ月と極めて予後が悪い.今回,CCC術後の縦隔リンパ節転移に対し,3回の放射線治療を行い,初発より5年,再発より3年経過している症例を提示する.【症例】70歳男性.平成14年12月,直腸癌にて低位前方切除術を受け無再発で経過していた.平成20年4月に肝腫瘍が出現し,転移肝腫瘍の診断で拡大肝後区域切除が施行されたが,最終病理は肝内胆管癌の診断であった.以後,経過観察中,平成22年1月に肺門部および縦隔リンパ節転移出現.同年3月より放射線治療(60Gy)を施行し,照射終了後,化学療法(ジェムザール)を4コース追加した.11月の検査にて,放射線照射範囲外の上縦隔右側と右肺尖部に新たなリンパ節転移を認め,直腸癌からの転移の可能性も疑い,FOLFOX6を試行してみたが効果は認めず.対象病変が前回照射範囲外にあり,2回目の照射予定となり,平成23年5月より60Gyの照射を施行した.その後,過去2回の照射範囲内はCRであったが,更に上縦隔,鎖上に新たなリンパ節転移出現し,TS-1による化学療法を行うも有害事象にて中止.3回目の放射線治療予定となり,平成24年3月より60Gyの照射を行った.以後,最終照射より1年程度ではあるが明らかな新規病変はなく,照射部も再燃傾向なく経過している.【結語】肝内胆管癌術後の遠隔リンパ節転移に対しては全身化学療法が基本治療とされるが,本例においては放射線治療で局所的なコントロールがなされている.今後,更なる転移巣の出現あるいは照射部の再燃が予想されるが,本症例のような局所に限局するような再発においては放射線治療も有効であることが示され,肝内胆管癌再発に対する集学的治療のオプションとなりうることが示唆された.

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:集学的治療

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