演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

標準治療無効後の切除不能大腸癌肝転移に対する肝動注化学療法の検討

演題番号 : P51-11

[筆頭演者]
齋藤 佑介:1,2 
[共同演者]
嶋田 顕:1、滝西 安隆:1、小林 功治:1、久松 篤:1、布上 敏和:1、戸嶋 洋和:1、宇藤 悠:1、加賀 康宏:1、北原 優:1、宮下 耕一郎:1、山本 泰漢:1、坂下 暁子:1、衣笠 えり子:1

1:昭和大横浜市北部病 内科、2:昭和大藤が丘病 消化器内科

 

【緒言】切除不能大腸癌肝転移の標準治療は、FOLFOXやFOLFIRIを代表とした全身化学療法となっている。標準治療が無効となり肝転移が予後因子である場合、局所療法である肝動注化学療法も選択肢として考慮される。そこで今回我々は、標準治療が無効となった切除不能大腸癌肝転移に対する肝動注化学療法の有用性について検討した。
【対象と方法】標準治療が無効となり、肝動注化学療法を施行した切除不能大腸癌肝転移症例26例(男性/女性:16/10、平均年齢:62.5歳、PS0/1/2:14/9/3、K-ras遺伝子野生型/変異型:19/7)を対象とし後方視的に検討した。肝動注化学療法は、皮下埋め込みリザーバーを留置し、5FU 1000mg/m2、5h、weeklyで投与を行った。K-ras遺伝子野生型の場合、症例により抗EGFR薬 (Cetuximab、Panitumumab)を全身投与にて併用した。抗腫瘍効果はRECIST ver.1.1で評価を行った。累積生存率はKaplan-Meier法にて算出した。
【結果】肝転移巣の抗腫瘍効果は、CR/PR/SD/PD:0/2/14/9であり、奏効率は7.7%、病勢コントロール率は61.5%であった。PFS中央値は4.0か月、MSTは7.1か月であった。K-ras遺伝子型別では、PFS中央値が野生型/変異型:5.3/1.5か月、MSTが9.2/6.7か月であり、野生型がPFSで有意な延長を認めた(p<0.05、log-rank test)。また少数例の検討であるが、K-ras遺伝子野生型のうち、抗EGFR薬を肝動注に併用した群では、併用しなかった群と比較し、PFS、OSの延長傾向が認められた。
【結語】肝動注化学療法は標準治療が不応となった大腸癌肝転移に対し効果が期待できる治療法であり、肝転移が生命予後に関わる症例の場合、治療選択肢の一つとなりうると思われた。また抗EGFR薬の併用による効果上乗せの可能性も示唆され、今後併用治療についても更なる検討が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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