演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行下部直腸癌に対する腹腔鏡下手術の有効性および安全性の検討

演題番号 : P50-13

[筆頭演者]
南 一仁:1 
[共同演者]
大垣 吉平:1、前原 伸一郎:1、根東 順子:1、山本 学:1、池田 泰治:1、坂口 善久:1、藤 也寸志:1、岡村 健:1

1:九州がんセンター 消化器外科

 

【はじめに】直腸癌に対する腹腔鏡下手術は、難易度が高いこともあり、多くの大腸癌に対する腹腔鏡下手術のRCTより除外されてきた。結果として、その有効性および安全性は十分に確立されていない。しかし、腹腔鏡の拡大視効果あるいは開腹では得られない視野は、狭い骨盤腔内に存在する直腸癌に対してこそ、その利点が生かされる事を多くのhigh volume centersが報告している。今回の報告では、当科で経験した下部直腸癌に対する腹腔鏡下手術の有効性および安全性について開腹手術と比較することで検討した。【対象と方法】2005年1月から2012年8月の期間において、当科でR0の根治切除がなされ、病変占居部位がRb/P、そして病理学的深達度がAである53例を対象とした。腹腔鏡下手術(L群)の有効性と安全性は、開腹手術(O群)と比較することで行った。有効性を評価する指標は、リンパ節郭清個数、局所再発率、再発率を用いた。安全性を評価する指標は、術中出血量、合併症の発生状況を用いた。2群間の比較は、単変量に関してはt検定、Fisherの検定、Logrank検定を用い、多変量に関してはコックス比例ハザード分析を行った。【結果】L群は12例認めた。平均年齢65歳、男/女は8例/4例、腫瘍最大径平均値43mm、術前CRT施行5例、側方郭清施行8例、術後補助化学療法施行12例であった。O群は41例認めた。この背景は、平均年齢60歳、男/女は24例/17例、腫瘍最大径平均値54mm、術前CRT施行5例、側方郭清施行34例、術後補助化学療法施行26例であった。側方郭清施行例における側方リンパ節郭清平均個数は、O群10個に対しL群18個 (p<0.05)、中枢リンパ節郭清平均個数は、O群16個に対しL群22個であった。2年局所再発率は、O群の25%に対し、L群0%であった。2年再発率は、O群の37%に対し、L群22%であった。術中出血量は、O群846gに対しL群135g (p<0.001)であった。縫合不全はO群1例、L群1例に認めた。コックス比例ハザード分析より再発率に影響を与える因子は、腹腔鏡下手術施行であり、開腹手術に対し2倍再発率を低下させる結果であった。【まとめ】進行下部直腸癌に対する腹腔鏡下手術は、有効性および安全性いずれにおいても開腹手術より優れている。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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