一般演題(示説)
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乳癌に対する1次治療としてのweekly nab-paclitaxel療法の検討 演題番号 : P5-1
1:独立行政法人国立病院機構 東京医療セ
乳癌に対するpaclitaxel療法はweeklyレジメンが最も有効であるがnab-paclitaxelについては3週に1回の投与法(260mg/m2)が保険収載されており広く使用されている. 我々はweekly nab-paclitaxel療法の安全性と有用性を検討した.【対象と方法】2012年6月から乳癌の1次化学療法として16例に対してnab-paclitaxel (100mg/m2)毎週12連続投与を実施した.【結果】症例の平均年齢は57才(41-80歳)であり,病期はIIA 3例,IIB 4例,IIIA 3例,IIIB 4例,IIIC 1例,IV 1例であった.SubtypeはLuminal A 1例,Luminal B 8例,HER2 type 2例,triple negative 5例であった. 16例中15例で薬剤投与が終了しており、頻度の高い副作用として全例に脱毛を認めた.また12例に末梢神経障害を認め, Grade2以上の白血球減少・貧血は各4例に認めたが投与中止には至らず15例中14例で予定の投与を完遂した. 治療中止となった1例では7回投与終了時点でGrade3の肝機能障害を認めた. 9例に化療後の手術を施行済みで組織学的な治療効果判定はGrade 1a 2例,1b 4例,3 2例となった.【考察】本検討よりweekly nab-paclitaxel 12週連続投与は比較的忍容性の高いレジメンであることが示された.しかし、最終的にGrade3の肝機能障害を2例で認めており副作用について慎重な対応が望まれる.
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