演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

切除不能進行再発大腸癌におけるpanitumumabの使用経験:Skindex16を用いた検討

演題番号 : P49-7

[筆頭演者]
榎本 俊行:1 
[共同演者]
斉田 芳久:1、高林 一浩:1、大辻 絢子:1、中村 陽一:1、長尾 さやか:1、渡邊 良平:1、永岡 康志:1、石井 智貴:1、高橋 亜紗子:1、浅井 浩司:1、渡邉 学:1、岡本 康:1、長尾 二郎:1、草地 信也:1

1:東邦大学医療センター大橋病院 外科

 

【目的】大腸癌治療薬であるEGFR阻害薬は高い奏効率と無増悪生存期間の延長が期待できる薬剤として世界的に使用されている。しかし、EGFR阻害薬に共通する副作用である皮膚障害は時に重症例も経験し、治療継続自体が困難になることもある。今回われわれは、EGFR阻害薬を使用することによる患者QOLの推移を、皮膚障害によるQOLと癌薬物療法QOLを同時に検討することで、EGFR阻害薬が全般的な患者QOLにどのように作用するのかを検討した。【対象・方法】2011年12月からEGFR阻害薬Panitumumabを使用する切除不能な進行再発大腸がん患者を対象に、投与前、投与後1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後にがん薬物療法におけるQOL尺度のQOL-ACD、皮膚疾患特異的QOL尺度のSKINDEX16、非疾患特異的QOL尺度であるEQ-5D、を用いてそれぞれの推移を検討した。【結果】投与対象患者は、男性3例、女性2例。年齢は中央値65歳(53-70)、治療ラインは1st line 4例、2nd line 1例、ECOG PSは全例0であった。投与回数は中央値4回(3-14)であった。治療併用レジメンはFOLFOX併用4例、FOLFIRI併用1例であり、全例腫瘍随伴症状は認めなかった。CEAは治療前平均253.9 (ng/mL) から3ヵ月後平均5.87と低下しており、良好な治療効果が得られていた。皮膚障害の発症はG1:2例、G2:3例であった。がん薬物療法におけるQOLは観察期間中、維持または改善傾向が見られた。皮膚疾患特異的QOLは全例投与開始1ヵ月後に低下を認め、3ヵ月後以降は症例毎によって推移にバラつきを認めた。また、非疾患特異的QOLの推移は皮膚障害の悪化と相関は認めず、1ヵ月後に脱落した症例を除き、維持していた。【まとめ】Panitumumabによる皮膚QOL低下は早期に認められ、皮膚QOLと全般的なQOLに関連は認めなかった。EGFR阻害薬のベネフィット(腫瘍縮小効果)とリスク(皮膚障害)を考慮しK-RAS遺伝子野生型患者へのより良い投与タイミングを検討する必要がある。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:分子標的治療

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