演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

抗EGFR抗体薬療法に伴う爪囲炎のカット留置針のガター法によるマネジメントの検討

演題番号 : P49-6

[筆頭演者]
松本 弘恵:1 

1:群馬県立がんセンター

 

【背景・目的】抗EGFR抗体薬の有害反応の一つである爪囲炎は、皮膚腫脹や肉芽組織形成、陥入爪などによる疼痛がありQOLへの影響もある。爪囲炎の治療には、ステロイド外用薬やスパイラルテープ法などの方法が多く行われている。重度の症状に対しては休薬や薬剤減量、外科的処置などが推奨されるが、マネジメント困難なケースも多い。当院では、マネジメント困難な爪囲炎に対し、ガター法(爪刺や側爪甲縁を丸いチューブで覆う治療法)をカット留置針により実施している。抗EGFR抗体薬に伴う爪囲炎に対して、カット留置針によるガター法を行っているので、そのマネジメントについてレトロスペクティブに検討した。【方法】期間:2012年1月~2012年12月。対象:外来通院治療で抗EGFR抗体薬を含む化学療法を実施した大腸癌患者で、爪囲炎に対しカット留置針によるガター法を実施した患者。処置方法:静脈留置針(18G)をカット後、爪囲炎部分の側爪甲縁に留置しアクリル系接着材で固定。調査方法:カルテ記録から爪囲炎発現状況、CTCAEv4.0爪囲炎の評価(処置前後の経過)を単純集計。【結果】爪囲炎に対しカット留置針によるガター法を実施した患者は16例(男7例、女9例)。平均年齢64.8(54-75)歳。抗EGFR抗体薬投与回数中央値は12.5(5-40)回。発現した爪囲炎評価はGrade3:2例、Grade2:14例。カット留置針によるガター法を実施後、6例は1-2回の休薬でGrade改善あり、10例は休薬なくGrade改善により治療継続できていた。Grade改善後に治癒した症例は3例、Grade1:4例、Grade1-2範囲で維持できた症例は9例だった。【考察】カット留置針で側爪甲縁を覆うことで、爪による物理的刺激から爪廓を保護でき、炎症症状や肉芽組織形成悪化予防につながったと考える。保存的処置であり麻酔も不要であることから患者への侵襲も少ないこと、マネジメント困難な症例でも長期治療休薬することなくGrade が1-2に維持できていることから、カット留置針によるガター法は、爪囲炎マネジメントに有用であることが示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:分子標的治療

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