演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

結腸癌肝転移のconversion therapyに縦隔リンパ節のEUS-FNAが有用であった1例

演題番号 : P48-25

[筆頭演者]
小柴 裕:1 
[共同演者]
久居 弘幸:1、平子 匡:1、在原 洋平:1、池田 裕貴:1、宮崎 悦:2、前田 喜晴:3、佐藤 正文:3、川崎 亮輔:3、行部 洋:3、中島 誠一郎:3、岡川 泰:4、嘉成 悠介:4

1:伊達赤十字病消化器科、2:伊達赤十字病内科、3:伊達赤十字病外科、4:札幌医科大第四内科

 

腫大リンパ節に対するEUS-FNAは有用な手技である。今回われわれは、上行結腸癌の縦隔リンパ節に対するEUS-FNAの結果により、肝切除 (conversion therapy)を施行しえた1例を経験したので報告する。症例は63歳、男性。平成23年11月に臍周囲痛あり、当科受診。CTでは上行結腸の壁肥厚とその口側腸管の拡張、右鎖骨下・縦隔・腹部に多発性のリンパ節腫大、肝内に多数のLDAを認めた。入院後、下部消化管内視鏡検査では上行結腸に全周性の2型腫瘍を認め、上行結腸癌による腸閉塞、多発肝転移、腹部および縦隔リンパ節転移の診断で、経肛門的にイレウス管を留置した。腫瘍マーカーではCEA 136.8 ng/ml、CA19-9 1777 U/mlであった。縦隔リンパ節 (#4L)に対してEUS-FNA (19G針)を施行し、腺癌の診断で大腸癌のリンパ転移として矛盾しない所見であった。同年12月、当院外科で右半結腸切除術を施行した。病理組織所見ではA、2型、40x30mm、tub2、pSS、int、INFb、ly1、v1 (EVG)、pN2以上であった。術後化学療法として同年12月よりmFOLFOX6を2コース、その後、mFOLFOX6-bevacizumabを8コース施行した。平成24年2月のCTで腫大リンパ節、肝転移巣は著明に縮小し、8コース終了後の5月のCTで効果判定PRであり、CEA 2.6 ng/ml、CA19-9 29 U/mlと著明に低下した。有害事象ではGrade 3の好中球減少、高血圧、末梢神経障害を認めたが対処可能であった。同年6月に治療効果判定のために縦隔リンパ節に対して再度EUS-FNA (25G針)を施行したところ、Class Iであった。EOB-MRI・CTでは肝S5に5mm大、S6/7に10mm大、S8に10mm大の計3個の肝転移巣を認め、7月に肝後区域・前区背側領域切除および胆嚢摘出術を施行した。病理では大腸癌肝転移に矛盾しない所見であり、治療効果はGrade 1b~2相当、背景肝はほぼ正常であった。以後、現在まで再発を認めていない。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:集学的治療

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