演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

大腸癌イレウスに対して術前金属ステント留置術後に腹腔鏡下手術を施行した3例の検討

演題番号 : P48-19

[筆頭演者]
内田 寛:1 
[共同演者]
稲葉 佑:1、藤井 琢:1、中村 哲也:1、小林 直之:1、上山 義人:2、齋藤 淳一:1

1:稲城市立病院 外科、2:稲城市立病院 病理

 

大腸癌イレウスは,oncologic emergencyとして従来緊急手術の適応であるが,昨年より金属ステント(Self-Expandable Metallic Stent:SEMS)留置術が保険適応となり,術前の減圧術を行った上で待機的に手術を行うことが可能となってきている.大腸癌イレウスを術前SEMS留置で解除後に,腹腔鏡下大腸切除術(LAC)を施行し得た3例を報告する.症例1:71歳男性.同時性肝転移を伴うSD junction近傍の下行結腸癌イレウスに対してSEMS(22x90mm, WallFlex Colonic Stent)を留置したところ直後から多量の排便を認め,速やかにイレウスが解除されて食事を開始した.留置後20 日目に腹腔鏡下左結腸切除術を施行した.術中所見では大腸の拡張および浮腫は無く手術は問題なく施行可能であった.術後5病日目に食事開始し,術後14病日目に退院された.退院後はFOLFOX6+Cetuを6コース行った後に肝切除予定である.症例2:86歳男性.S状結腸~直腸のTriple cancerの症例で,S状結腸癌イレウスに対してSEMS(22x90mm, WallFlex Colonic Stent)を留置したところ直後から多量の排便を認め,速やかにイレウスが解除されて食事開始.留置後15日目に腹腔鏡下ハルトマン手術を施行した.術後4病日目に食事開始し,術9病日目に退院された.症例3:83歳女性.RSの直腸癌イレウスに対してSEMS(22x90mm, Wallflex Colonic Stent)を留置しイレウス解除を行い食事開始したが,留置後6日目に口側へのMigrationを認めたため再び禁食とした.留置後12日目に腹腔鏡補助下前方切除術を施行した.軽度の腸管拡張を認めたが手術は問題なく施行可能であった.摘出標本を確認するとステントは口側へのMigrationによりステント下縁がわずかに狭窄部にかかっている程度であった.術後6病日目に食事開始し経過良好である.考察:大腸癌イレウスに対するSEMS留置術は速やかに減圧可能で早期に経口摂取が計れるため,栄養状態の改善に伴いLACが安全に施行可能である.今後SEMS留置術は大腸癌による狭窄・閉塞に対するfirst choiceの手技として普及していくと思われる.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

前へ戻る