演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

セツキシマブ・PSK療法にて長期病勢コントロールを得た2例

演題番号 : P48-3

[筆頭演者]
吉永 敬士:1 
[共同演者]
松山 歩:1、中島 雄一郎:1、武石 一樹:1、郡谷 篤史:1、辻田 英司:1、濱武 基陽:1、前田 貴司:1、筒井 信一:1、松田 裕之:1、石田 照佳:1

1:広島赤十字・原爆病院 外科

 

[背景] 進行再発大腸癌において、KRAS野生型症例では抗EGFR抗体薬が使用され、予後の改善に寄与している。セツキシマブはキメラ抗体IgG1製剤であるため、抗体依存性細胞障害(ADCC)活性を有するといわれている。また、PSKはサルノコシカケ科かわらたけCM101株より抽出された高分子多糖体で、その免疫賦活作用により、胃および結腸・直腸癌患者における術後補助化学療法との併用による生存期間の延長が認められる。PSKの作用機序としては、1.癌細胞に対する直接作用として、アポトーシスの誘導、細胞浸潤阻害、MHC class Iの発現増強、2.サイトカイン産生調節および免疫関与細胞の活性化、3.担癌生体における免疫抑制物質の抑制が報告されている。PSKによるセツキシマブのADCC活性増加の報告はこれまでに認めていないが、セツキシマブ・PSK療法にて長期病勢コントロールを得た症例を2例経験したので報告する。[症例1] 60歳台男性、直腸癌、多発肝転移(切除不能)にてmFOLFOX6+ベバシツマブ療法を16クール施行後に低位前方切除術、拡大肝右葉切除術でR0となり、補助療法でXELOX療法施行後、術後7ヶ月で多発肺転移再発にてFOLFIRI+ベバシツマブ療法を開始。しかし1クールで好中球減少の改善無く、セツキシマブ・PSK療法に変更。Grade2の皮膚障害を認めたが、開始から10ヶ月間新規病変無く病勢コントロールされた。経過中、好中球減少は持続したものの、安全に投与可能でPD後はベクティビックスに変更し、現在生存中である。[症例2] 50歳台男性、S状結腸癌・多発肝転移(切除不能)にて初回治療でmFOLFOX6+ベバシツマブ療法(ロイコボリンアレルギーで中止)、2次治療でXELOX+ベバシツマブ療法を施行され、治療開始から2年4ヶ月後PDとなりセツキシマブ・PSK療法を開始、Grade2の皮膚障害を認めたが、血液毒性無く、新規病変無く病勢コントロールされたが、開始5ヶ月後PDとなった。その後、セツキシマブ・PSK ・CPT-11療法を2ヶ月施行にてPD、さらにSOX+ベバシツマブ療法をされたが、病勢進行し初回治療開始から3年8ヶ月で死亡した。[まとめ] セツキシマブ・PSK療法は血液毒性が少なく、皮膚障害のケアを十分に行えば安全に施行でき、長期奏効を得る症例があることが示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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