演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における胃癌に対する術前化学療法後胃切除症例の検討

演題番号 : P47-12

[筆頭演者]
六車 一哉:1 
[共同演者]
田中 浩明:1、櫻井 克宣:1、豊川 貴弘:1、渋谷 雅常:1、山添 定明:1、永原 央:1、木村 健二郎:1、天野 良亮:1、久保 尚士:1、山下 好人:2、前田 清:1、澤田 鉄二:1、大平 雅一:1、平川 弘聖:1

1:大阪市立大学大学院 腫瘍外科、2:大阪市立総合医療センター消化器外科

 

【背景】術前化学療法は、微少転移を早期から制御可能である、根治切除率を向上させる、術後補助化学療法と比較してコンプライアンスがよい、risk reductionが期待できる、抗がん剤に対する感受性が術前に判定できる、などの利点がある。今回、進行胃癌に対して術前に化学療法を施行した後に胃切除を行った症例を後方視的に解析し、術前化学療法の有用性につき検討を加えた。【方法】1998年から2010年に、術前化学療法後に胃切除術を施行した78例(男:51,女:27)を対象とした.【結果】術前化学療法のレジメはFP:UFT/CDDP:S-1単独:S-1/CDDP:S-1/PTX:S-1/PSK=25:8:18:3:12:12例であった。術式は、幽門側胃切除術/胃全摘術=45/33例であった。周術期合併症発生率は、化学療法非施行群と比較し差を認めなかった。術前診断にて非治癒因子(肝転移・腹膜播種・遠隔リンパ節転移)を認めなかった46例中、根治術(根治度A,B)が施行できた症例は33例(治癒切除率72%)であった。予後因子に関する解析では、pStageとリンパ節転移個数に有意差を認めたが、多変量解析においてはいずれも独立した予後因子とはならなかった。術後7例(腹膜播種:3,肝転移:3,骨転移:1)が再発死亡した。食道浸潤を認めた噴門部癌(cT3N0)症例ではS-1によりpCRが得られた。【まとめ】術前化学療法がリンパ節転移に奏効しdown stagingが得られたことが予後の延長に寄与した可能性が示唆された。術前化学療法が実際に治癒率やdisease free survivalを向上しうるのかに関しては、現在いくつかの臨床試験がon goingであるが、その結果次第では切除可能高度進行胃癌に対しても、まずは化学療法を先行させる集学的治療が標準的治療となる可能性も十分に考えられる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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