演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌Virchow転移症例に対する化学療法後の胃切除術

演題番号 : P47-10

[筆頭演者]
竹吉 泉:1 
[共同演者]
平井 圭太郎:1、小川 博臣:1、塚越 浩志:1、高橋 憲史:1、山崎 穂高:1、田中 和美:1、高橋 研吾:1、五十嵐 隆通:1、吉成 大介:1、須納瀬 豊:1

1:群馬大学大学院 臓器病態外科

 

【背景と目的】教室では、2005年以降、Virchow転移がある胃癌に対し化学療法を行い、画像上Virchow転移がほぼ消失した症例に対し、積極的に原発巣を切除し、傍大動脈周囲リンパ節のサンプリングを含めたリンパ節郭清を行っている。今回Virchow転移のある胃癌に対し、化学療法後に切除を行った症例について手術を施行する妥当性について検討した。【対象および方法】2005~2012年に、Virchow転移がある胃癌で化学療法後原発巣を切除した4例を対象として、臨床病理学的に検討した。【結果】男性2例、女性2例の計4例で、平均年齢は63.3歳であった。肉眼型は全て3型で、組織型は3例が低分化腺癌、1例が高分化腺癌であった。化学療法はS-1を中心に6-11カ月行い、術前に1か月の休薬期間を設けた。術前のCT検査では全例Virchowおよび傍大動脈リンパ節は消失または痕跡程度になっていた。手術は幽門側胃切除1例、胃全摘3例(内脾合併切除1例)で、傍大動脈周囲リンパ節のサンプリングを含めたリンパ節郭清を行った。全例術後1か月以内にS-1+(CDDP)の投与を開始し、可能な限り継続した。再発をした場合、適宜化学療法の内容を変更した。1例はpT1 , pN0 , Stage IA 化学療法の組織学的効果はGrade2で術後5年生存、1例はpT1, pN0, Stage IA で組織学的効果はGrade Ibで術後11カ月生存している。死亡した症例には、1例はpT3, ly3, v1, M1(#16a2, b1), Stage IV、組織学的効果はGrade 1aであった。術後4カ月のCTで肝転移、傍大動脈リンパ節転移がみつかり、化学療法を変更しておこなったが、術後1年で死亡した。もう1例はpT4a, pN3a, Stage IIICであった。この症例は術後2カ月のCTで肝転移、腹膜転移、リンパ節転移がみつかり、化学療法をおこなったが、術後8カ月で死亡した。【結語】化学療法後Virchow転移が消失した胃癌の場合、長期生存が期待しうる。リンパ節は癌が消失しても原発巣には癌が遺残することが多いので、原発巣は切除したほうが良い。病理学的にリンパ節転移がない場合、長期生存の可能性があるが今後の症例の集積が必要である。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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