演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

高度進行胃癌に対するTS-1+CDDP併用療法による術前化学療法の検討

演題番号 : P47-8

[筆頭演者]
藪崎 裕:1 
[共同演者]
梨本 篤:1、松木 淳:1、會澤 雅樹:1、土屋 嘉昭:1、瀧井 康公:1、中川 悟:1、野村 達也:1、丸山 聡:1

1:新潟県立がんセンター新潟病院 消化器外科

 

【目的】高度進行胃癌に対するTS-1+CDDP併用療法による術前化学療法の臨床的意義について検討した。【対象と方法】2000年10月以降に、高度進行胃癌に対して初回治療としてTS-1+CDDP併用化学療法を232例に対し施行した。これらの対象のうちcM0、cP0、cH0、PS0-1、年齢20~75歳に限定した142例を術前化学療法の対象とし、その臨床的意義を検討した。年齢中央値(範囲)は61(29~75)歳、男性96例、女性46例。切除率は94%であった。TS-1+CDDP併用化学療法はTS-1 80mg/m2/日 3週投与2週休薬、第8日目にCDDP 60mg/m2を点滴静注した。【結果】1.TS-1+CDDP併用化学療法による奏功割合は原発巣55%、リンパ節76%、全体で58%であった。2.有害事象に関しては、Grade3/4の血液学的毒性は貧血6%、好中球減少5%、非血液学的毒性は食欲不振5%で、治療関連死亡は認めなかった。3.観察期間中央値49か月で生存期間中央値 51か月、5年生存割合 47%であった。4.多変量解析では奏功度(CR, PR / SD, PD)と腫瘍の遺残(R0 / R1, R2)が独立した予後因子であった。5.対象中のcStage IIIB 43例の3年生存割合は63%で、 ACTS-GCにおけるfStage IIIB TS-1投与群89例の3年生存割合63%と比較し差がなかった。【結語】1.術前化学療法の有用性は現在進行中のJCOG0501の結果で検証される予定である。2.高度進行胃癌に対するTS-1+CDDP併用療法による術前化学療法は、重篤な有害事象が少なく奏功率が高い治療法である。3.特に化学療法が奏功しR0手術が可能であった場合には、より良好な治療成績が得られる可能性が示唆された。4.ACTS-GC においてTS-1単剤による術後補助化学療法で効果が認められなかった群であるfStage IIIBに関しては、TS-1+CDDPによる術前化学療法のみでは遠隔成績を改善しない可能性もあり、3剤併用や分子標的薬剤の導入を考慮する必要がある

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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