演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌におけるIgG発現の臨床病理学的意義

演題番号 : P46-3

[筆頭演者]
伊藤 眞廣:1 
[共同演者]
若月 幸平:1、高山 智燮:1、松本 壮平:1、田仲 徹行:1、右田 和寛:1、中島 祥介:1

1:奈良県立医科大学 消化器・総合外科

 

【背景】腫瘍に対する液性免疫は,癌局所の炎症を誘導し,腫瘍増大の促進に関与すると言われているが,胃癌と液性免疫との関連は不明である.【目的】胃癌におけるIgGの発現と, その臨床的意義について検討した.【対象と方法】pStageIA症例およびR2切除症例を除く,術前未治療胃癌症例142例の切除標本を抗ヒトIgG抗体で免疫組織染色を行った。癌間質におけるIgG染色細胞数を400倍視野で計測し,検討した.【結果】1.壁深達度(pT),リンパ節転移の有無(pN),遠隔転移の有無(pM),進行度,腫瘍径,組織型,脈管侵襲の有無,年齢,性別につき検討したが,いずれも染色細胞数に有意な差を認めなかった.2.陽性細胞数(count/400倍視野)が5以上をIgG-high群,5未満をIgG-low群とし,解析した.5年生存率はIgG-high群が61.2%,IgG-low群が76.5%と,IgG-high群で有意に予後不良であった(P=0.024).5年無再発生存率は,IgG-high群が60.3%,IgG-low群が72.8%であり,2群間に有意差は認めなかった(P=0.057).再発形式で見ると,腹膜再発症例の割合はIgG-high群が20.9%,IgG-low群が7.1%であり,IgG-high群で有意に高かった(P=0.026,オッズ比3.44).その他の形式については,有意差を認めなかった.3.多変量解析の結果,IgG-high群は独立予後不良因子であった(ハザード比2.106,95%信頼区間1.069-4.150).【結語】癌局所にIgGの発現を強く認める症例は,予後不良であり,液性免疫を制御することで予後を改善させる可能性が示唆された.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:腫瘍免疫

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