演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌組織内に浸潤する制御性T細胞と樹状細胞の関係

演題番号 : P46-2

[筆頭演者]
大北 仁裕:1 
[共同演者]
田中 浩明:1、櫻井 克宣:1、山添 定明:1、木村 健二郎:1、永原 央:1、豊川 貴弘:1、天野 良亮:1、久保 尚士:1、六車 一哉:1、大谷 博:1、八代 正和:1、前田 清:1、大平 雅一:1、平川 弘聖:1

1:大阪市立大院 腫瘍外科

 

【背景】制御性T細胞(Treg)は、異常または過剰な免疫応答を抑制し負の制御を行うことで、自己寛容や免疫学的な恒常性を維持することに重要な働きを持つ。乳癌や結腸癌では腫瘍浸潤Tregの増加は予後が不良とされ、宿主の腫瘍免疫において負の働きを行っていることが示唆されている。腫瘍に浸潤した、immatureな樹状細胞(DC)や、M2マクロファージの増加は、予後が不良となることはこれまでに結腸癌や乳癌で報告されている。我々はこれまで,胃癌細胞株によりDC上のCD11b発現が増強し,DCのmaturationが阻害され、腫瘍浸潤CD11b+DCの増加が予後を不良となることを報告した。【目的】胃癌組織内におけるCD11b+DC、Tregの臨床病理学的因子との関連について検討した。【方法】当科で切除した胃癌原発巣切除標本214例のパラフィン包埋切片を用いて、FOXP3、CD11bを用いた免疫組織染色を行った。腫瘍浸潤FOXP3+細胞数の中央値(90個)、腫瘍浸潤CD11b+細胞数の中央値(60個)で各々の多浸潤群と少浸潤群に分けて解析した。【結果】FOXP3多浸潤群は少浸潤群と比較して、pN、Stageが有意に高くなり、予後が不良となる傾向を認めた。CD11b多浸潤群におけるFOXP3+細胞数(平均値=149.8個)は、CD11b少浸潤群(平均値=92.8個)と比べ、有意にFOXP3が少なかった。腫瘍浸潤CD11b+細胞数とFOXP3+細胞数との間には、正の相関関係を認めた。CD11b、FOXP3ともに多く浸潤した群は最も予後不良であった。【結論】胃癌浸潤Tregはリンパ節転移と関連していた。胃癌に浸潤したTreg細胞数とCD11b+細胞数が相関することより、CD11b+細胞がTreg浸潤を誘導している可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:腫瘍免疫

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