演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

集学的治療が奏功したAFP産生食道胃接合部癌の一例

演題番号 : P45-7

[筆頭演者]
田中 一之:1 
[共同演者]
伊藤 貴博:1、坂谷 慧:1、堂腰 達矢:1、藤林 周吾:1、安藤 勝祥:1、上野 伸展:1、嘉島 伸:1、後藤 拓磨:1、稲場 勇平:1、盛一 健太郎:1、藤谷 幹浩:1、高後 裕:1

1:旭川医科大学 内科学講座 消化器・血液腫瘍制御内科学分野

 

 症例は70代男性.2010年健診でCEA高値であったが放置.その後食事のつまり感が出現したため近医を受診.上部消化管内視鏡検査にて食道胃接合部に腫瘍を認め当科に紹介となった.生検ではGroup5,精査の上,食道胃接合部癌EG,type3, cT3(AD), cN2, cM1(肝),cStage4b(食道癌取扱い規約第10版)と診断した.手術後に化学療法を施行する方針となり,外科で経食道裂孔下部食道切除+胃全摘術を施行し,病理結果は中分化型腺癌で局所的にAFPの産生が認められた.化学療法は胃癌に準じて施行することとなったが糖尿病の併存で腎機能の低下が認められていたことからS-1/Docetaxel療法(S-1 100mg/body day1-14, Docetaxel 50mg/body day1,15, 4週で1コース)を選択した.開始初めはgrade3の白血球減少やgrade2の食欲不振・口内炎が認められたものの薬剤の減量で対処可能であった.治療開始前肝転移巣は4か所認められていたがS-1/Docetaxel 12コース後の評価ではviableな肝転移巣は1か所のみとなりリンパ節転移も消失したと考えられたため,肝転移巣に対し経皮的エタノール注入療法(PEIT)を施行した.PEIT施行によりviableな病変は消失し,S-1投与(2週内服2週休薬)のみを10か月施行し,腫瘍マーカーの正常化を達成できていないものの画像検査上の再発を認めていない.AFP産生食道胃接合部癌という比較的まれな腫瘍に対し化学療法が奏功し,さらに局所治療を組み合わせることでdisease freeに近い状況を達成できた貴重な1例であり,文献的考察も含めて報告する.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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