演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術前補助化学療法により根治的切除術が可能となった進行胃癌の1例

演題番号 : P45-2

[筆頭演者]
吉田 泰:1 
[共同演者]
村野 武志:1、玉置 裕香:1、那須 二郎:1

1:熊本中央病 外科

 

 症例は72歳女性。主訴は食事摂取困難。上部消化管内視鏡検査にて胃体部に広範な一部潰瘍形成を伴う隆起性病変を認めた。生検にて低分化腺癌であり、進行胃癌の診断であった。腫瘍マーカーはCA19-9が397.0と高度上昇を認め、CTでは壁外浸潤と考えられる左胃動脈に沿う軟部影、複数の所属リンパ節の腫大を認めた。腹水や明らかな遠隔転移は認めずcT4aN2M0, cStageIIIBの診断となった。壁外浸潤により根治手術は困難と判断され、down-stagingを目的に術前補助化学療法を施行する方針とした。TS-1+CDDP療法を2クール施行したところ、原発巣の著明な縮小、壁外浸潤像の消失、リンパ節腫大の改善を認めた。CA19-9の正常化を認めた。ycT3N1M0,ycStageIIBであり、Down-stagingに成功と判断した。胃全摘術を施行したところ、術中所見にて明らかな壁外浸潤は認めず、根治切除可能であった。切除標本の病理検査では、組織学的効果判定Grade 1b、ypT2pN1H0M0P0CY0, ypStageIIA, PM0, DM0, R0であった。本邦においては進行胃癌に対する術前補助化学療法はエビデンスが未だ確立されていないが、本症例においてはR0切除が可能となり、その効果が認められた。文献的考察を加え報告する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

前へ戻る