演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳癌原発巣と転移再発巣のホルモン受容体およびHER2発現状況の検討

演題番号 : P40-9

[筆頭演者]
大西 舞:1 
[共同演者]
宮本 博美:1、山下 年成:1、有賀 智行:1、堀口 和美:1、北川 大:1、井寺 奈美:1、後藤 理紗:1、黒井 克昌:1

1:都立駒込病院 外科

 

【はじめに】乳癌原発巣と再発巣のバイオマーカーの発現の相違が報告されており,その不一致率は10-30%とされる.今回,乳癌再発症例における原発巣と再発巣のホルモン受容体およびHER2の発現状況について調査し,変化が予後に及ぼす影響について検討した.【対象と方法】当院における1998年から2012年までの手術症例のうち再発巣の組織学的評価が行われた83例でホルモン受容体およびHER2発現の変化について検討した.【結果】治療開始時の平均年齢は56歳(24-82歳),無再発生存期間中央値は1.9年(0.5-12.6年),観察期間中央値は5.5年(1.2-15.0年),再発部位は領域が39例(胸壁32例,腋窩リンパ節4例,鎖骨上リンパ節3例),遠隔が44例(脳21例,肺7例,肝2例,骨5例,腹腔内3例,その他6例)であった.ER,PgRは染色率10%以上を陽性とした.原発巣のサブタイプは,ER陽性かつ/またはPgR陽性でHER2陰性は46%,ER陽性かつ/またはPgR陽性でHER2陽性は11%,ER陰性かつPgR陰性でHER2陽性は24%,triple negativeは19%であった.再発巣でのERは83例中18例(21.7%)で不一致で,原発巣陰性で転移巣陽性が6例(7.2%),原発巣陽性で転移巣陰性が12例(14.5%)であった.PgRは80例中24例(30%)が不一致で,原発巣陰性で転移巣陽性が6例(7.5%),原発巣陽性で転移巣陰性が18例(22.5%)であった.原発巣と転移巣でHER2が評価された63例では4例(6.3%)が不一致であり,原発巣陰性で転移巣陽性が2例,原発巣陽性で転移巣陰性が2例であった.サブタイプの変化は,23.8%の症例で認められた.また,原発巣と再発巣の間でER,PgR,HER2のいずれにおいても一致,不一致にかかわらず再発後の生存に有意差は認めなかった.【考察】再発時のバイオマーカーの変化により治療が変更される場合もあるため,可能であれば再発巣の生検は考慮されるべきと考えられた.

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:バイオマーカー

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