演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

腋窩節郭清を省略したセンチネルリンパ節転移陽性乳癌の予後

演題番号 : P40-8

[筆頭演者]
関 朋子:1 
[共同演者]
高橋 麻衣子:1、林田 哲:1、神野 浩光:1、北川 雄光:1

1:慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科

 

【目的】ACOSOGZ0011試験以降センチネルリンパ節転移陽性症例に対する腋窩郭清省略の妥当性が検討されているが未だコンセンサスは得られていない。そこで今回我々は自験例における腋窩郭清を省略したセンチネルリンパ節転移陽性乳癌の予後を検討した。【対象】2004年1月から2013年1月までに当院で手術を施行した女性乳癌患者2401例のうち、clinical N0症例は2000例であった。センチネルリンパ節生検施行症例1694例のうちmacrometastasisを認めた症例273例(16.5%)を対象とした。【結果】腋窩郭清を行った症例(郭清群)は255例(93.4%)、腋窩郭清を省略した症例(非郭清群)は18例(6.6%)であった。非郭清群で郭清省略とした理由として14例が術後にmicrometastasisと診断された症例、3例が初めから本人希望で郭清省略とした症例であった。腋窩リンパ節の平均摘出個数は郭清群で20個、非郭清群で3個であった。郭清群/非郭清群の年齢中央値は58歳/55歳、平均臨床的腫瘍径は2.35cm/2.36cm、平均病理学的腫瘍径は1.66cm/1.46cm、Nuclear Grade2以上は9例(50.0%)/117例(46.1%)、ly陽性は9例(50.0%)/170例(66.7%)、v陽性は2例(11.1%)/20例(7.8%)、ホルモンレセプター陽性は15例(83.3%)/225例(88.2%)、HER2陽性は3例(16.7%)/48例(18.9%)といずれも両群間で差を認めなかった。補助化学療法は郭清群で218例(85.5%)、非郭清群で9例(50.0%)に、補助内分泌療法は郭清群で203例(79.6%)、非郭清群では15例(83.3%)に施行されていた。腋窩への放射線療法は非郭清群の1例(5.6%)のみに施行されていた。観察期間中央値61.7カ月の時点で郭清群の25例(9.8%)に再発を認めたが、非郭清群では再発を認めなかった。局所リンパ節再発は郭清群の3例(1.2%)に認め、それぞれ再発までの期間は10カ月、13か月、57か月であった。癌死は郭清群の5例(2.0%)のみに認めた。【結語】今回の検討ではセンチネルリンパ節転移陽性乳癌に対する腋窩郭清省略後の腋窩再発率は高くない可能性が示唆されたが、結論にはさらなる観察期間を要する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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