演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳癌に対する術前Docetaxel/Cyclophosphamide(TC)療法の効果予測因子についての検討

演題番号 : P40-6

[筆頭演者]
嶋田 和博:1 
[共同演者]
石川 孝:1、喜多 久美子:1、成井 一隆:1、清水 大輔:1、田辺 美樹子:2、佐々木 毅:2、菅江 貞亨:3、市川 靖史:3、遠藤 格:3

1:横浜市立大附属市民総合医療セ乳腺甲状腺外科、2:横浜市立大附属市民総合医療セ病理部、3:横浜市立大医学部消化器腫瘍外科

 

【背景】タキサン系レジメンであるDocetaxel/Cyclophosphamide(TC)療法は、術前/術後化学療法に汎用されているが,末梢神経障害や筋肉痛などQOLの低下を招く副作用も多い。そのため感受性の高い症例を選択することが必要であるが、TC療法の感受性予測因子に関して、現在のところ一定の見解は得られていない。さらに術前化学療法症例を用いたTC療法の感受性予測に関する報告は少ない。【方法】我々は2007年から2012年の原発性乳癌の内,TC療法による術前化学療法施行後に手術を行った79例において術前化学療法前のティッシュマイクロアレイを用いた組織生検標本で免疫染色を施行し,臨床病理学的因子(年齢,組織型,腫瘍系,グレード,リンパ節転移,臨床病期)やバイオマーカー(ER,PgR,HER2,ClassIIIβtubulin(IIIβt),Ki67, p53, TOPO2α,CK5/6,EGFR)の発現と病理学的治療効果の相関を解析した。それぞれの因子は2群に分け,各因子と病理学的治療効果との関連をX2乗検定にて解析した。【結果】全79症例中,病理学的治療効果がGrade3または2bで奏功(Quasi-pathological complete response(QpCR))と判断された症例は33例(42%)であった。臨床病理学的因子とQpCRには相関を認めなかった.バイオマーカーとQpCRの相関は,単変量解析でER陰性(p<0.001),PgR陰性(p=0.007),Ki67高発現(p=0.022),IIIβt低発現(P=0.032)が相関し,多変量解析ではIIIβt低発現(p=0.028)とER陰性(p=0.050)が独立因子であった.79例をサブタイプ別に解析すると、トリプルネガティブ乳癌で、CK5/6+ and/or EFGR+陰性が有意な相関(p=0.045)を認めた.【考察】TC療法における効果予測因子としては、他の化学療法と同様なER,PgR,Ki67の他に、IIIβtが重要であることが示唆された。トリプルネガティブ乳癌症例においてはbasal typeで効果が低いことが判明した。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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