演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Triple negative乳癌における予後予測因子としてのhERO1-L分子の発現

演題番号 : P40-3

[筆頭演者]
九冨 五郎:1 
[共同演者]
田村 保明:2、里見 蕗乃:1、前田 豪樹:1、島 宏彰:1、廣橋 良彦:2、鳥越 俊彦:2、森 満:3、佐藤 昇志:2、平田 公一:1

1:札幌医科大学 第一外科、2:札幌医科大学 第一病理、3:札幌医科大学 公衆衛生

 

<背景>human endoplasmic reticulum oxidoreductin 1 like (hERO1-L) は小胞体内に存在する酸化酵素で、protein disulfide isomerase (PDI) を介し、種々の蛋白質のS-S結合形成を調節していることが知られている。我々はこれまでにhERO1-Lが乳癌において発現の亢進を認め予後予測因子になりうる可能性を報告してきたが、今回その中でもTriple negative乳癌に関してhERO1-Lの発現の意義を検討した。<対象>当科にて手術を行ったTriple negative乳癌症例を検討した。<方法>全症例に関して、臨床病理学的因子を検討、さらにTriple negative乳癌をEGFR, CK5/6の発現の有無でbasal typeとnon basal typeに分けて比較検討した。<結果>Triple negative乳癌症例は56症例であり、basal type (EGFRもしくはCK5/6のいずれかの染色を認める)は40例(71%)、non basal type(EGFR, CK5/6のいずれも染色を認めない) は16例(29%)であった。Basal typeとno basal typeで臨床学的な差は認めなかった。hERO1-Lの発現は強度・分布を考慮し(- 染色なし), (1+ 10%未満の染色), (2+ 10%から30%程度の染色), (3+ 30%以上の染色)のごとく分類した。basal typeで(-)が5例、(1+)が11例、(2+)が10例、(3+)が14例であった。一方でnon basal typeは(-)が9例、(1+)が2例、(2+)が3例、(3+)が0例であった。また多変量解析においてhERO1-Lの発現の有無はステージと並び独立した予後規定因子であった(p=0.041)。<結語>以上の結果よりTriple negative乳癌症例においてhERO1-Lの発現は予後予測因子になりうる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:バイオマーカー

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