演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

トリプルネガティブ乳癌におけるKi67発現と予後についての検討

演題番号 : P40-2

[筆頭演者]
南谷 菜穂子:1 
[共同演者]
西宮 洋史:1、小坂 愉賢:1、菊池 真理子:1、藁谷 美奈:1、榎本 拓茂:1、仙石 紀彦:1、谷野 裕一:1、蔵並 勝:2、渡邊 昌彦:1

1:北里大学 外科、2:大和市立病院

 

背景:1990年代乳癌の予後は、腫瘍径やリンパ節転移などの臨床病期に相関すると考えられており、乳癌術後の治療方針は病期に基づいて決定されていた。近年は薬物療法の進歩に伴い、ホルモン受容体やHER2蛋白発現、Ki-67などの分子生物学的因子により治療適応の決定が推奨されている。そのなかでもトリプルネガティブ乳癌は、他のsubtypeに比べ予後が悪い。今回トリプルネガティブ乳癌におけるKi-67の発現と予後について解析検討した。対象と方法:1995年4月から1999年12月までの間に、当院で手術を施行した浸潤性乳癌の症例で、術前化学療法施行例、両側乳癌、重複癌を除いたER陰性、PgR陰性、HER2陰性のトリプルネガティブ乳癌47症例を対象とした。Ki-67陽性群(12例)と陰性群(35例)とに分け、臨床病理学的因子と10年無再発生存率、10年全生存率を検討した。結果:平均年齢は52.3歳で、生存症例が31例(65.9%)、死亡症例は16例(34.1%)であった。臨床病期別では(Stage1;12例, Stage2;23例, Stage3;12例)、10年無再発生存率、10年全生存率ともに有意差を示さなかった。Ki-67陽性群はリンパ節転移陽性例が多く(p <0.05)、再発が多く(p <0.01)、予後が悪かった(p <0.01)。多変量解析では、Ki-67陽性群(HR=2.39, 95%CI:1.41-4.07, P <0.01)と術前CEA高値群(HR=2.95, 95%CI:1.48-5.45, P <0.01)が独立した予後因子であった。考察:トリプルネガティブ乳癌には腫瘍径やリンパ節転移などの臨床病期にかかわらず予後の良い症例もあったが、Ki-67陽性症例は特に予後が悪かった。Ki-67はトリプルネガティブ乳癌の予後予測に有用であり、術後の治療方針の決定の際に役立つと考えられる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:バイオマーカー

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