演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Adjuvant online を参考にしたLuminal type乳癌治療指針の検討

演題番号 : P4-11

[筆頭演者]
井上 慎吾:1 
[共同演者]
井上 正行:1、丸山 孝教:1、井上 亜矢子:1

1:山梨大

 

はじめに:現在乳癌は4型のsubtype分類がされている。HER2、triple negative typeの治療はほぼ決まっているが、Luminal typeの場合、ホルモン剤に化学療法を追加すべきかを判定するリスク分類がある。この分類にはいくつかの治療決定因子が含まれるが、どの因子のどの程度を優先に決めて行けばよいのか明確な基準はない。そこでAdjuvant onlineを参考にして、再発率やリスク分類の因子を数値化することを試みた。対象と方法:2012年度に術前薬物療法非実施例で、浸潤性乳癌のLuminal type71例を対象とした。Adjuvant onlineから各症例の手術のみでの再発率、ホルモン療法での改善率、化学療法を追加した場合の改善率を求めた。これらの率が、リスク分類で用いられるER(高、低)、PR(高、低)、組織異型度(HG)(1、2、3)、腫瘍径(pT)(T1、T2、T34)、リンパ節転移度(n)(n0、n1、n2)Ki67(低、中間、高)との相関を重回帰分析で検討し、有意な因子を検討した。またその因子での再発率、改善率を算定した。結果:再発率ではpT、n、HG、PRと相関した。ホルモン療法での改善率ではpT、n、HGと相関した。化学療法での改善率ではpT、nと相関した。ERやKi67はいずれとも相関はなかった。pTでの再発率は、T1、T2、T34の順で、22%、40%、87%と高くなった。ホルモン療法を実施した場合、10%、18%、38%と高い改善率があった。化学療法を追加すると、T1、T2は4%、6%と少ないが、T34では20%の改善率があった。nでの再発率は、n0、n1、n2の順で、21%、37%、63%と高くなった。ホルモン療法を実施した場合、9%、16%、27%の改善率があった。化学療法を追加すると、n0、n1では4%、6%と低いが、n2では13%の改善率があった。考察と結論:Adjuvant onlineの再発率の計測値は一般的に高いとされているが、数値として具体的に示すことができるため、病状を説明する場合には利点となる。Tとnが予後や治療効果と相関したが、Ki67とERは相関しなかった。今後症例数を増加して再検討する余地があった。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:バイオマーカー

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