演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

局所進行上顎洞扁平上皮癌に対するTPF導入化学療法+IMRT逐次療法の治療成績

演題番号 : P38-3

[筆頭演者]
彦坂 ともみ:1 
[共同演者]
小野澤 祐輔:2、小川 洋史:3、西村 哲夫:3、鬼塚 哲郎:4、吉田 幸生:1、柴田 泰:1、濱内 諭:1、對馬 隆浩:1、戸高 明子:1、横田 知哉:1、町田 望:1、福冨 晃:1、山崎 健太郎:1、安井 博史:1

1:静岡がんセ 消化器内科、2:静岡がんセ 原発不明科、3:静岡がんセ 放射線治療科、4:静岡がんセ 頭頸部外科

 

【背景】局所進行上顎洞扁平上皮癌に対して本邦では外科療法、動注化学療法、放射線治療による集学的治療が広く行われているが、標準治療は確立していない。当院では2009年に強度変調放射線治療(IMRT)を開始して以降、ドセタキセル、シスプラチン、5-FUの3剤(TPF)による導入化学療法後にIMRTを施行している。
【目的】局所進行上顎洞扁平上皮癌に対するTPF導入化学療法+IMRTの逐次療法の有効性、安全性を明らかにする。
【方法】対象は2009年11月から2012年12月までに組織学的に扁平上皮癌と診断された局所進行上顎洞癌21例のうち、TPF導入化学療法後にIMRTを施行した9例。導入化学療法はドセタキセル 60mg/m2day1、シスプラチン 80mg/m2day1、5-FU 800mg/m2day1-5を3週間毎に2コース、IMRTは70Gy照射を計画した。
【結果】患者背景は全例男性、年齢中央値は64(49-73)歳、PSは全例0、病期はIII/IVa/IVb 2/4/3、扁平上皮癌の分化度は中分化/低分化/評価不能 4/3/2であった。全例でTPF 2コース、IMRT 70Gyを完遂できた。TPF 2コース終了後には全例でPRが得られ、IMRT後はCR/PR 8/1であった。IMRT後にPETを施行した8例の結果は異常集積あり/なし 3/5例であった。観察期間の中央値は824(435-1145)日、無増悪生存期間(PFS)の中央値は780(134-1145)日、2年無増悪生存割合は53.3%であった。5例に増悪(局所再発4例、頸部リンパ節転移増大1例)を認めたが遠隔転移再発は認めず、このうち2例は救済手術後に無再発生存している。化学療法によるG3以上の毒性は好中球数減少7例、発熱性好中球減少症3例、食欲不振3例、低ナトリウム血症2例、AST/ALT増加1例であった。IMRTの開始90日以内の急性期毒性として口腔粘膜炎8例、食欲不振3例、悪心1例、角膜炎1例を認めたが、90日以降(晩期)のG3以上の毒性は認めなかった。
【結語】TPF導入化学療法+IMRTの逐次療法は忍容可能であり、以前当院で施行していた導入化学療法を施行しないCDDP+5-FU同時併用化学放射線療法と比較して良好なPFSを示したが、局所再発が問題であり今後の治療開発が望まれる。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:集学的治療

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