演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行喉頭癌に対する喉頭温存療法の後ろ向き多施設共同研究

演題番号 : P38-2

[筆頭演者]
藤井 正人:1 
[共同演者]
本間 明宏:2、藤本 保志:3、太田 一郎:4、林 隆一:5、 田原 信:5、大上 研二:6、岩江 信法:7、大月 直樹:8、清田 尚臣:8、西野 宏:9、鬼塚 哲郎:10

1:国立病院機構東京医療セ 臨床研究セ、2:北海道大 耳鼻咽喉科、3:名古屋大 耳鼻咽喉科、4:奈良県立医大 耳鼻咽喉科、5:国立がん研究センター東病 頭頸科、6:東海大学 耳鼻咽喉科、7:兵庫がんセンター 頭頸科、8:神戸大学 頭頸科腫瘍内科、9:自治医科大学 耳鼻咽喉科、10:静岡がんセンター 頭頸科

 

切除可能喉頭癌stage III、IVに対する喉頭温存を目的とした化学放射線療法の治療成績の後ろ向き調査研究を行った。対象は2006年4月から2008年3月までに初回治療が行われた遠隔転移のないstage III/IVの喉頭扁平上皮癌で喉頭温存を目的として化学療法と放射線治療を施行した症例とした。JCOG頭頸部がんグループの内10施設から合計68例が登録された。症例の内訳はstage IIIが29例でstage IVが39例であった。最も多いのはT3N0で21例であった。平均観察期間は1345日で、導入化学療法は13例に施行され、57例で化学放射線療法が行われた。化学放射線療法のレジメンは2例でドセタキセル併用、その他はすべてプラチナ製剤を併用した。生存率は5年全生存率71.9%であり、stage IIIで80%、stage IVで65.5%であった。現在までに7例10.3%で救済手術として喉頭全摘が施行されている。喉頭機能が温存された無再発生存例で3年以上経過した症例はstage III で22例75.9%、stage IVでは15例38.4%であり、全体の3年喉頭温存生存割合は54.4%であった。T3N0では21例の内17例81%で3年以上喉頭温存生存が可能であった。導入化学療法を2コース以上行ってPR以上の効果を得た症例は7例でそのうち5例71%で3年以上無再発喉頭温存が可能であった。以上の結果から、進行喉頭癌における喉頭機能温存治療では良好な生存率が得られており、特にstageIIIでは喉頭温存治療の適応が示唆された。喉頭温存率に関しては海外で行われている喉頭機能温存を目指したランダム化比較試験と同等の結果と考えられた。今後、わが国でも喉頭機能温存を目的とした多施設共同臨床試験の実施が望まれる。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:集学的治療

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