演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

周術期口腔機能管理前後の血液培養における口腔細菌の検出状況

演題番号 : P37-3

[筆頭演者]
宮下 みどり:1 
[共同演者]
春日 恵理子:3、本田 孝行:3、鎌田 孝広:2、栗田 浩:2

1:長野県厚生農業協同組合連合会 安曇総合病院  歯科口腔外科、2:信州大学医学部歯科口腔外科学講座、3:信州大学医学部附属病院 臨床検査部

 

【緒言】血液培養検査で口腔常在菌がしばしば検出されており、口腔は細菌の血液内侵入門戸のひとつである。平成24年度より周術期口腔機能管理が保険導入され、がんなどの周術期、化学および放射線療法の際に積極的に行われるようになった。各種治療開始前から後にかけて口腔内の保清、感染巣の除去を徹底されることにより、口腔細菌が原因となる種々の合併症や疾患を予防し、また、口腔機能の増進を図ることにより、合併症の減少、入院期間の短縮、医療経済の改善やQOLの改善を図るものである。周術期口腔管理の徹底により、前述の血液内への口腔内細菌の侵入も減少すると期待できる。そこで今回われわれは、周術期口腔機能管理導入前後で実施された血液培養検査における、口腔常在菌の検出状況について比較検討を行ったので報告する。【対象および方法】周術期口腔機能管理が本格導入される以前の1年間(平成23年4月1日から平成24年3月31日)と、導入後(平成24年4月1日から平成25年3月31日)に、信州大学医学部附属病院に入院中の患者で血液培養検査を行った検体とした。調査項目は検体数、各診療科別の検出率、検出された菌種とし、口腔機能管理開始前後で口腔常在菌の変動について検討を行った。【結果】血液培養検査施行数は平成23年度で3,673検体、平成24年度では3,686検体と大きな違いはなかった。診療科別でも2年間で大きな変化はなく、救急救命センター、消化器外科、血液内科、小児科などであった。検出された細菌数、内訳にも大差はなく表皮ブドウ球菌、大腸菌、黄色ブドウ球菌が大多数を占めた。しかし口腔常在菌の検出に関しては平成23年度の48検体10.5%であったのに対し、平成24年度は20検体で4.1%と減少が認められた。【まとめ】周術期口腔機能管理が本格導入される以前は口腔内に感染巣を認めていた場合も原疾患の治療が優先され、口腔内の感染巣の除去や保清を行うことが困難であったが、導入された後では原疾患の治療と並行して歯科が介入することが多くなったため、細菌の血液内侵入経路を減少させられたのではないかと思われる。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:チーム医療

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