演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

高齢がん手術患者に対する周術期センター口腔管理と地域連携、社会的定着への取り組み

演題番号 : P37-2

[筆頭演者]
堀江 彰久:1 
[共同演者]
寺田 享志:2、落合 亮一:2、関谷 秀樹:1

1:東邦大医学部 口腔外科、2:東邦大医療セ大森病院 麻酔科

 

東邦大学医療センター大森病院は,27診療科,972床の病院で東京城南地区医療の中核を担っている.手術医療の質と効率を向上させるために診療支援と情報管理の強化を目的に2011年4月より「周術期センター」が創設された.口腔外科(歯科)は口腔機能管理部門として2011年11月より参画している.その役割は,口腔感染源を有する患者や挿管時の歯の脱落のリスクのある患者を選定し,必要に応じて歯科的処置や摂食・嚥下機能のチェックを行うことである.こうしたことで,術後肺炎等の合併症による入院期間延長や長期臥床による廃用性障害を予防することが肝要である.今回われわれは,設置後1年3か月の当科受診状況について,口腔チェックを受け麻酔科より依頼された患者と手術実施診療科からの術前口腔ケアの直接依頼患者と併せて集計し,特に75歳以上の高齢者についても検討を行った.さらに周術期におけるかかりつけ歯科との連携状況も集計したので報告する.センター受診数は6,592名で,麻酔科での術前説明の後,歯科衛生士が口腔チェックを行ったのは5,332名,その内,口腔外科受診者数は1,079名であった.また直接依頼患者は,90名であった。処置を行った主たる診療科は,消化器外科が255名で最も多く,整形外科175名,泌尿器科156名の順であった.処置内容は,歯の保護装置(トゥースガード)作製が466件,口腔ケア460件,抜歯48件であった.化学療法実施診療科からの依頼による処置件数は175件であった.かかりつけ歯科との連携数は,2011年が237件,2012年が460件であった.周術期口腔機能管理料算定開始後の2012年で,術前に逆紹介した患者数は22件,術後は198件であった.歯科医師会の8020運動が奏功し,残存歯数は増加しているものの,高齢がん患者の口腔内の衛生環境は不良な場合が多く,それが周術期合併症を起こすことは少なくない. がん患者超高齢化時代における口腔ケアは今後さらに重要となってくるが,入院前や入院下に手術や化学療法を受ける高齢がん患者の口腔ケアを行い,退院後継続的に口腔ケアが受けられるようにかかりつけ歯科を作ることは重要なことであると思われ,社会的定着に向けて,ポスター掲示,講演会,院内各診療科への周知,連携歯科医療機関の登録と密な連携など,その工夫点についてお話しする予定である.

キーワード

臓器別:口腔

手法別:チーム医療

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