演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院での原発不明癌の後方視的検討~既治療例へのBevacizumab/Erlotinib療法の有用性

演題番号 : P35-2

[筆頭演者]
槇本 剛:1 
[共同演者]
藤原 慶一:1、渡邉 洋美:1、亀山 伸久:1、松下 瑞穂:1、頼 冠名:1、佐藤 賢:1、柴山 卓夫:1、米井 敏郎:1、佐藤 利雄:1

1:独立行政法人国立病院機構岡山医療センター 呼吸器科

 

【背景】原発不明癌(CUP)は,転移性悪性腫瘍であることが組織学的に証明されている腫瘍のうち,治療前の評価期間中に原発巣を同定できないものと定義される.臨床像は多様であるが,生存期間中央値(MST)は6-9ヶ月とされ,患者の多くは予後不良である.特に,男性症例,肝臓,肺,骨などへの多発転移を認める腺癌は予後不良であり,このような患者に対する一次治療としてはPlatinum/Taxans併用療法が推奨されているが,二次治療以降については確立された化学療法は存在しない.【方法】2001年4月より2013年3月までに当院において組織学的に癌と診断され,原発巣が同定できなかった33症例について,その臨床像,治療法とその効果および予後について検討を行った.【結果】年齢中央値(幅):71歳(29-97歳),男性/女性:19/14例,病理組織では腺癌16例,扁平上皮癌9例,未分化癌7例,神経内分泌腫瘍1例であった.予後良好群と考えられる頚部リンパ節に限局する扁平上皮癌の患者は8例であり,集学的治療により7例は再発を認めていない.12例は高齢者あるいはPS不良症例であったため対症療法のみの対応となり,13例(腺癌7例,扁平上皮癌3例,未分化癌3例)に化学療法が施行された.一次化学療法レジメンとして,Platinum/Taxans併用療法が10例に行われ,うち奏効例は4例であった.S1を用いたレジメンでは1例に抗腫瘍効果が得られたが,gemcitabineやvinorelbineを用いた化学療法では奏効例は認められなかった.二次以降の化学療法を施行できた症例は7例であり,そのうちBevacizumab/Erlotinib併用療法(BEV:10mg/kg, every 2 weeks; ERL:150mg/body, daily)を行った2症例は組織型は腺癌であり、両者とも良好な抗腫瘍効果が得られた.頭頚部領域の8例を除いた25症例のMSTは4.2か月,化学療法を施行できた症例に限ると5.7か月であった.【結論】予後不良と考えられるCUP症例に対する化学療法は予後の改善が期待できるため,施行可能な症例に対して積極的に試みるべきである.特に,二次治療以降の化学療法について,今回我々はBevacizumab/Erlotinib併用療法が奏効した既治療CUP(腺癌)の2例を経験し,同治療法はCUPに対して有用であることが示唆された.

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:化学療法

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