演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

薬剤情報提供書の満足度の経時的変化の検討

演題番号 : P34-7

[筆頭演者]
間瀬 広樹:1 
[共同演者]
小山 一子:2、山田 知美:3、伊藤 一弘:1、犬飼 直也:2

1:国立長寿医療研究センター薬剤部、2:三重中央医療センター薬剤科、3:三重大学大学院医学系研究科トランスレーショナル医科学

 

【目的】がん化学療法施行前に薬剤師が行う薬剤情報提供書の有用性は、現在チームで行っているがん治療の中で適正使用や副作用防止のために欠かすことのできないものとなっている。治療前に交付する薬剤情報提供書によりがん化学療法に対する理解が深まることで患者の多くは満足し、治療に対する不安がなくなっている。しかし、外来化学療法では、患者の多くが自宅での副作用の発現に不安を抱えていることも報告されている。そこで今回、乳がん患者を対象に薬剤情報提供書に対する満足度および不安度等の継時的変化について検討したので報告する。【方法】術前もしくは術後に補助療法としてEC療法(Epirubicin+Cyclophosphamide)を4クール施行予定患者36名に対して、1クール目投与前に薬剤情報提供書を交付し、服薬指導を実施した。薬剤情報提供書は、治療薬、注射薬の点滴時間、副作用の項目と初期症状、対処方法、受診タイミングを簡潔に記載したA4サイズ5枚の説明書とした。各クールの間に薬剤師による服薬指導を必要に応じて実施した。1クール施行前、2-3クールの間、4クール施行後に薬剤情報提供に対する満足度および不安度をVAS(Visual Analog Scale)で評価できるようにアンケート用紙を3回交付した。満足度のVASは0mmを不満、100mmを満足として記入できるよう設定した。不安度も同様に0mmを不安である、100mmを不安でないとして記入できるよう設定した。経時的変化は、3回とも回答のあった26例を対象とし、One-way Repeated Measure ANOVAにより検討を行った。また、アンケート用紙には副作用の対処方法等を選択式並びに自由記載方式で記入できるような設問も設定した。【結果】平均満足度は、82.1mm、85.9mm、82.9mmであった。平均不安度は、67.6mm、69.2mm、74.0mmであった。満足度、不安度に有意な変動は認めなかった。また、副作用は薬剤情報提供書の対処方法を実施した患者が多かった。【考察】満足度および不安度に有意な変動を認めなかったが、薬剤情報提供書によりがん化学療法に対する理解が深まることで、満足度は高満足度を維持し、不安度が改善する傾向があった。治療薬のみならず、対処方法や受診タイミングを明記する薬剤情報提供書は継時的にも有用であると考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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