演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

埋め込み型中心静脈ポート感染における危険因子の検討

演題番号 : P34-6

[筆頭演者]
笹田 伸介:1 

1:広島大病

 

【背景】埋め込み型中心静脈ポート(CVポート)は、主に化学療法や静脈栄養を目的として使用されている。CVポート関連合併症の中で比較的頻度が高く、敗血症の原因にもなる感染合併症について検討した。【対象と方法】2009年から2012年の間にCVポートを留置した103例を対象とし、感染合併症を後向きに検討した。【結果】留置時の平均年齢は76歳、男性67例、女性36例であり、悪性腫瘍を有する症例は66例で、41例は化学療法を目的に留置された。静脈穿刺部位は鎖骨下静脈68例、内頚静脈30例、大腿静脈4例、上腕静脈1例であった。観察期間中央値は157日であり、その間の合併症は感染25例、閉塞2例、血栓2例、システム破損1例、動脈穿刺3例、気胸2例、皮下血腫1例であった。感染頻度は0.98回/1,000日であった。CVポート感染の危険因子の単変量解析では、留置時年齢75歳以上、悪性腫瘍なし、化学療法なし、静脈栄養ありの群は感染発生が有意に多かった。【結語】今回の解析では悪性腫瘍の保有や化学療法はCVポート感染の危険因子とはならなかった。感染合併症の視点において、CVポートは化学療法のために有用であると考えられるが、感染を減少させるために更なる工夫が必要である。

キーワード

臓器別:その他

手法別:その他

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