演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

がん臨床試験および臨床試験チームに関するチームメンバーの認識

演題番号 : P34-4

[筆頭演者]
小原 泉:1 
[共同演者]
竹野井 さとみ:2、渡辺 芳江:2、上野 充代:2、大貫 晃子:2、手塚 芳美:2、高橋 寿々代:3、町田 静生:3、竹井 裕二:3、藤原 寛行:3、鈴木 光明:3、本田 芳香:1

1:自治医科大学 看護学部、2:自治医科大学附属病院 看護部、3:自治医科大学 産科婦人科学講座

 

【目的】治験以外の臨床試験に対するわが国のメディカルスタッフの関与は一般に希薄であるため、多職種による臨床試験チームの構築は急務である。本研究の目的は臨床試験および臨床試験チームに関するチームメンバーの認識を明らかにすることであり、チームメンバーが主体的に臨床試験に関与しメンバー間の協働を実現する上で意義がある。
【方法】A大学病院産婦人科の医師4名と、同病院婦人科病棟あるいは産婦人科外来の看護師7名を対象に半構造化面接を行った。面接内容は、がん臨床試験についての認識(意義や推進に対する考え、負担感など)および臨床試験チームについての認識(各メンバーの役割、協働のあり方など)である。面接の録音物より逐語録を作成し、質的帰納的に分析した。分析のプロセスは共同研究者間でメンバーチェッキングを行い真実性を確保した。
【結果】がん臨床試験に対する認識は、「臨床試験の意義」として《新しい治療開発のために必要だ》など、「臨床試験のリスク」として《リスクの大きさは推し量りにくい》など、「臨床試験に対する負担感」として《プロトコル通りに治療管理するのは煩雑だ》など、「被験者への関心や気づかい」として《ランダム割付の結果の患者の受け止めが気になる》など、「関与への主体性」として《もっと症例集積をすすめたい》など、「情報の不足感」として《オリエンテーションが不足している》など、「ケアへの不安感」として《きちんと対応できる自信がもてない》などのカテゴリーが生成された。「関与への主体性」は医師に高く、「情報の不足感」と「ケアへの不安感」は看護師が高かった。臨床試験チームに関する認識は「チームメンバーへの満足と期待」「マンパワーの不足」「意気込みの温度差」に大別された。
【結論】臨床試験の意義は医師も看護師も認識していたが、「関与の主体性」は医師に高かった。がん臨床試験の研究者は一般に医師であり「関与への主体性」が医師に高いことは必然であるが、医師以外のメンバーが受身であることは被験者の権利や安全を確保する上で好ましくない。「情報の不足感」や「ケアへの不安感」が高い看護師に臨床試験の十分な情報を提供し、ケアの評価を積み重ね自信につなげることが求められる。その結果看護師も主体的に臨床試験に関与でき、チームの指向性や凝集性が向上すると考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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