演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

転移性肺病変を生じた軟部肉腫に対するセカンドライン化学療法の検討

演題番号 : P30-9

[筆頭演者]
寺内 竜:1 
[共同演者]
白井 寿治:1,2、溝尻 直樹:1、細川 俊浩:1、久保 俊一:1

1:京都府立医科大学大学院  運動器機能再生外科学(整形外科)、2:金沢大学大学院整形外科

 

【目的】肺転移を生じ、予後不良が予想される軟部肉腫の症例に対し、セカンドラインとしての化学療法の有効性が期待されている。当院では肺転移症例で外科的切除の適応外の症例に対してゲムシタビン(GEM)とドセタキセル(DOC)を用いた化学療法を用いている。本研究の目的はGEMとDOCのセカンドラインとしての有効性を評価することである。
【対象】対象は外科的切除が困難な肺転移を生じた軟部肉腫の6例である。原発は平滑筋肉腫3例、滑膜肉腫1例、粘液線維肉腫1例、骨外性粘液型軟骨肉腫1例であった。化学療法としてGEM単独群とGEMとDOC併用群にわかれた。GEM単独群は1コース28日で、平滑筋肉腫2例、滑膜肉腫、粘液線維肉腫の症例に対してGEM1000mg/m2を1,8,15日目に投与した。GEMとDOC併用群は1コース21日で、平滑筋肉腫1例、骨外性粘液型軟骨肉腫1例に対してGEM1000mg/m2を1,8日目に、DOC75mg/m2を8日目に投与した。初回投与時に画像所見で胸水の貯留を単独群4例のうち3例、併用群で1例認めた。化学療法開始後、定期的に胸部CTおよび胸部単純X線画像を用いて治療効果判定を行った。画像上腫瘍の総面積が増大しなければ、無病悪生存と判断し、重大な有害事象が発生しない限り継続した。
【結果】単独症例は全例有効であり、有害事象はなく無増悪生存期間は8, 8, 12, 16週であった。併用症例では1例は21週まで無病悪生存したが、有害事象発生のため中止した。もう1例はPDであった。
【考察】今回の症例では1例を除いて一定期間、腫瘍の進行を遅らせることが可能であった。胸水を認めるような症例でも使用可能であり、有害事象の発生も少なかった。これらの結果から、肺転移を生じた軟部肉腫に対するGEMとDOCの化学療法は、セカンドラインの治療薬として有効な選択肢のひとつとなりうると考えた。

キーワード

臓器別:骨軟部

手法別:化学療法

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