演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

マンモトーム生検およびクリップでのマーキングが有用であったDCISの一例

演題番号 : P3-11

[筆頭演者]
藤井 雅和:1 
[共同演者]
藤岡 顕太郎:2、大楽 耕司:3

1:光市立光総合病院 外科、2:山陽小野田市民病院 外科、3:山陽小野田市民病院 外科

 

症例は49歳の女性で、主訴は右乳腺の石灰化。2011年の乳癌検診で、視・触診上は異常所見を認めなかったが、マンモグラフィで右MLOのL領域、右CCの外側に集簇性淡く不明瞭な石灰化を認め、カテゴリー3と診断した。超音波検査では異常所見を認めなかった。2012年2月にも乳癌検診を受診され、所見の変化は認めなかった。2013年1月にも乳癌検診を受診され、所見の変化は認めなかったが、昨年マンモトームを導入したため、マンモトーム生検を勧め施行したところ、DCISと診断された。予定術式として乳房温存術+センチネルリンパ節生検を検討したが、超音波検査で病変は描出できず、正確な位置確定が不可能であったため、術前にマンモトームでクリップによるマーキングを施行することとした。2013年2月に手術を施行した。センチネルリンパ節生検は陰性であった。クリップを超音波で確認しその2cm外側にインジゴカルミンでマーキングし、乳房円状部分切除術を施行した。迅速病理で摘出標本の断端は陰性であった。病理診断はductal carcinoma in situ (DCIS), Tis, N0, M0, Stage 0, ER (+; >95%), PgR (+; >95%), MIB-1 (5%)であった。経過良好で術後7日目に退院した。術後はホルモン療法(ノルバデックス)+放射線療法を施行した。近年マンモトーム装置が導入されてきたものの、まだまだ広く普及したとは言えず、本症例のように非触知石灰化病変のみで、超音波検査でも描出できない場合、病変の確定診断のための生検が非常に困難で病変部を適切に摘出しているか疑問が残るところである。また悪性と診断された際に、乳房温存手術を施行するためには病変部の位置の特定が必要であるが、その確定が困難である。その点マンモトーム生検は、3次元の位置情報が取れ、正確な位置が確定でき、吸引式乳腺組織生検により多くの組織を採取することが可能である。また同装置を用いてステンレスクリップでマーキングすることにより、超音波検査でクリップを確認することができ、病変部位の特定が可能である。本症例は診断・手術にマンモトームが非常に有用であった。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:診断

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