演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

多形型浸潤性小葉癌の局所再発に対してエリブリンメシル酸が著効した1例

演題番号 : P3-3

[筆頭演者]
小野 亮子:1 
[共同演者]
宮国 孝男:1、長濱 正吉:1、宮里 浩:1、友利 寛文:1、新垣 京子:2

1:那覇市立病院 外科、2:那覇市立病院 病理診断科

 

浸潤性小葉癌は乳癌取扱い規約では特殊型の1つとして分類されている.さらに亜型として古典型,充実型,胞巣型,多形型,tubulolobular typeに分類される.代表的な古典型はホルモン受容体陽性率が高く,乳管癌よりも予後良好とされるが,多形型は古典型に比べて予後不良とされる.エリブリンメシル酸は,微小管阻害剤であり手術不能または再発乳癌に対する治療薬として2011年4月に承認された.今回,急激に進行する多形型浸潤性小葉癌の局所再発に対してエリブリンメシル酸で治療を行い有効であった症例を経験したので報告する.症例は80歳女性.2011年9月,左乳房腫瘤を自覚し,前医を受診.左乳房の皮膚肥厚と発赤を認めた.画像検査では左乳房に多発する腫瘤と腋窩リンパ節腫大を認め,針生検で浸潤癌と診断された.2011年10月,左乳房切除術を施行.病理では,7cmの浸潤癌で皮膚,大胸筋への浸潤を認めた.NG3,ER陰性,PgR陰性,HER2 score 0,Ki67 50%であった.術後1ヵ月で局所皮膚への再発を認め,nab-paclitaxelの投与を行ったが効果なく,肺転移が出現したためFEC療法に変更した.FEC療法の効果はcCRであったが,6コース終了後に創部周囲に小結節が出現した.2週間で左胸壁から腋窩,上腕に皮膚の発赤と腫瘤が拡がり急激に進行したため,エリブリンメシル酸に治療を変更した.1コース終了後に皮膚病変は著明に縮小しcCRとなった.有害事象は,G3の好中球減少を認め,減量を要した.また経過中に帯状疱疹が出現し1ヵ月の休薬を要したが,外来で治療を継続中である.

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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