演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

癌性リンパ管症に対しパクリタキセル、ベバシズマブ療法が奏功した乳癌の1例

演題番号 : P3-2

[筆頭演者]
半田 梓:1 
[共同演者]
小坂 愉賢:1、菊池 真理子:1、南谷 菜穂子:1、西宮 洋史:1、藁谷 美奈:1、榎本 拓茂:1、仙石 紀彦:1、谷野 裕一:1、渡邊 昌彦:1

1:北里大学医学部 外科

 

症例は50歳代女性。両下肢筋力低下と麻痺症状から右乳癌、胸腰椎の転移が発見された症例で、当院整形外科にて緊急手術を施行した。術後麻痺症状が改善し、ADLの改善を認めたため、当科に転科し精査を施行した。右乳房に皮膚潰瘍を伴う腫瘤を認め、CNBにて浸潤性乳管癌、核グレード3、ER陽性、PgR陽性、HER2陰性、Ki67:30%と診断された。多発肺転移、胸膜播種、腋窩リンパ節転移、縦隔リンパ節転移、骨転移を認め、T4N3M1 Stage IVであった。胸腰椎に放射線照射を施行後、タモキシフェンを開始した。3カ月後、外来受診日前日より呼吸苦が出現し、緊急CTで癌性リンパ管症を認めた。SpO2の低下も認め、PDと判断した。急速進行性に悪化していることより、外来受診日翌日よりパクリタキセル、ベバシズマブ療法を開始した。初回投与日から1週間後には、呼吸苦の改善、SpO2の上昇を認め、杖歩行にて外来通院が可能な状態となった。2コース施行し、原発巣・肺転移・リンパ節転移の縮小、癌性リンパ管症の改善を認めPRを得られた。その後、局所の腫瘍は平坦化し、皮膚潰瘍を認めるも出血などの有害事象は認めなかった。現在、パクリタキセル、ベバシズマブ療法を11コース継続投与している。有害事象として、高血圧(Grade3)を認め降圧剤を投与している。本症例のように、骨転移に対する整形外科による緊急手術、癌性リンパ管症に対する早期のパクリタキセル、ベバシズマブ療法は、患者のQOL改善だけでなく、奏功すれば、長期の生存が得られる可能性があると考えられたので、ここに報告する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

前へ戻る