演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

泌尿器癌骨転移に対するデノスマブの治療経験

演題番号 : P29-3

[筆頭演者]
古谷 洋介:1 
[共同演者]
新井 誠二:1、宮澤 慶行:1、加藤 春雄:1、周東 孝浩:1、新田 貴士:1、関根 芳岳:1、野村 昌史:1、小池 秀和:1、松井 博:1、柴田 康博:1、伊藤 一人:1、鈴木 和浩:1

1:群馬大学医学部附属病院 泌尿器科

 

(目的)デノスマブはRANKLを阻害し、骨転移の進行を抑制する新規分子標的薬である。骨転移に対する有効性が報告されている一方、死亡例を含む重篤な低カルシウム血症をきたす可能性も報告されており使用には注意を要する。今回、当科における泌尿器癌の骨転移に対するデノスマブの治療経験について報告する。

(対象と方法)当科で2012年6月から2013年2月に泌尿器癌の骨転移に対する治療としてデノスマブの投与を開始した10症例を対象とした。治療効果は主に尿中NTX/Crの変化により評価し、安全性について血清カルシウム値、腎機能、有害事象の発生について検討した。症例は51-80歳(平均 67.6歳)、前立腺癌7例、尿路上皮癌1例、腎癌2例であった。5例で骨転移に対する前治療としてゾレドロン酸投与を受けていた。高カルシウム血症のない全ての症例に対して低カルシウム血症の予防としてカルシウム製剤、ビタミンD3製剤の内服を行った。

(結果)全ての症例でデノスマブ投与後1ヶ月後に尿中NTX/Crは低下した。ゾレドロン酸からの切り替え症例においても、デノスマブ投与後に尿中NTX/Crは低下を認めた。カルシウム製剤、ビタミンD3製剤の投与によりGrade 2以上の低カルシウム血症を起こす症例を認めなかった。維持透析中の患者を含む腎不全症例に対しても投与を行ったが、重篤な有害事象を認めなかった。1例でデノスマブ投与後4ヶ月で下顎骨骨髄炎を発症したが、3ヶ月のデノスマブ休薬と保存的加療で改善し治療を再開した。デノスマブ投与後のSRE発生として1例で大腿骨転移部の疼痛増強のため放射線療法を必要した。

(結論)デノスマブは泌尿器癌の骨転移治療において、適切な副作用対策により比較的安全に投与可能で骨転移治療に有用であることが示唆された。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:支持療法

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