演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

山形大学における高齢精巣腫瘍症例の検討

演題番号 : P29-2

[筆頭演者]
牛島 正毅:1 
[共同演者]
福原 宏樹:1、菅野 秀典:1、黒田 悠太:1、八木 真由:1、内藤 整:1、西田 隼人:1、柴崎 智宏:1、石井 達矢:1、川添 久:1、一柳 統:1、加藤 智幸:1、長岡 明:1、冨田 善彦:1

1:山形大学医学部附属病院 腎泌尿器外科学講座

 

【目的】精巣腫瘍は幼少期および青壮年期に好発する悪性腫瘍であり、集学的治療によりその予後、生存率は著明に改善した。今回我々は、山形大学における高齢精巣腫瘍症例につき臨床的検討を行った。【対象と方法】2002年10月から2013年4月までの期間で精巣腫瘍と診断され山形大学医学部泌尿器科にて加療を受けた63例のうち60歳以上の症例につき年齢、組織学的分類、治療経過等につき検討した。【結果】初診時に臨床的に精巣腫瘍と診断された症例の年齢中央値は36歳(1~80歳)、組織学的分類の内訳はセミノーマ25例、非セミノーマ28例、悪性リンパ腫2例、その他8例であった。このうち初診時年齢が60歳以上の症例は6例(9.5%)であり、病理組織診断ではセミノーマ2例、非セミノーマ1例、悪性リンパ腫2例、炎症1例であった。セミノーマと診断された2例のうち1例は80歳、臨床病期IIIB(T2N0M1 肺転移)、IGCC分類;good prognosis、治療歴はCBDCA 4AUC(300mg)現在10コース施行中である。もう1例は60歳、臨床病期IIB(T3N2M0)、IGCC分類;good prognosis、高位精巣摘除術中に数秒の心停止の既往があり、化学療法は施行せず傍大動脈リンパ節と左骨盤に対し25Gy、左腎門部傍大動脈リンパ節に計11Gy外照射を施行された。非セミノーマの症例は臨床病期I(T1N0M0)、IGCC分類;good prognosisであり、高位精巣摘除術後の病理検査で脈管侵襲を認めたため術後化学療法としてPE療法を施行されたが、1コース終了後grade3の好中球減少を認め、本人の希望により中止となった。悪性リンパ腫と診断された2例の初診時年齢は74歳と77歳であった。74歳の症例に対しては対側精巣照射後THP-COP-R療法3コース施行したが、重症感染症のため治療継続不可能になり他院転院となった。77歳の症例については2013年4月現在で治療方針検討中である。【考察】今回検討した60歳以上の高齢者精巣腫瘍症例では胚細胞腫瘍例が半数を占めた。また、我々の経験からも、高齢者では併存症や高度の有害事象により推奨される治療を遂行することが困難であることも多く、治療方針の決定に一層慎重な判断を要すると考えられた。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:疫学・予防

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