演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

単一施設にて転移性腎癌に対して分子標的治療薬をシークエンシャル投与した症例の検討

演題番号 : P25-8

[筆頭演者]
宇野 雅博:1 
[共同演者]
飯沼 光司:1、加藤 成一:1、増栄 孝子:1、増栄 成泰:1、藤本 佳則:1

1:大垣市民病院 泌尿器科

 

【目的】大垣市民病院において転移性腎癌に対し分子標的治療薬を投与した症例中、シークエンシャル投与をした症例について検討した。【対象と方法】2008年9月より2013年4月までに腎癌に対して分子標的治療薬を1剤のみ投与した群21例(男性18例、女性3例)、2剤以上の分子標的治療薬を投与した群9例(男性6例、女性3例)をそれぞれ対象とした。各群間を因子として年齢、MSKCC criteriaによるリスク分類、腎摘除の有無、転移部位、ファーストラインの投与期間について検定した。また、Kaplan-Meier法にて両群の全生存率を解析した。【結果】平均年齢は1剤のみ群68.7歳(58~81)、2剤以上群66.4歳(43~79)。MSKCC criteriaは1剤のみ群(favorable 2例、intermediate12例、poor7例)、2剤以上群(favorable1例、intermediate7例、poor0例)、腎摘除の有無は1剤のみ群(腎摘除有り13例、腎摘除無し8例)、2剤以上群(腎摘除有り9例、腎摘除無し0例)。転移部位では1剤のみ群(1カ所1例、2カ所7例、3カ所2例)、2剤以上群(1カ所6例、2カ所3例)。フォーストラインとして1剤のみ群(ソラフェニブ12例、スニチニブ8例、テムシロリムス1例)、2剤以上群(ソラフェニブ7例、スニチニブ2例)。ファーストラインの平均投与期間は1剤のみ群2.7ヶ月(0.3~7ヶ月)、2剤以上群7.1ヶ月(2~13ヶ月)。年齢、MSKCC criteria、腎摘の有無、転移部位は各群間で有意差はなかったが、ファーストラインの投与期間では両群に有意差を認めた。1剤のみ群のmedian survival timeは158日で、両群間で全生存率において有意差を認めた。2剤以上群では、2剤4例、3剤2例、4剤1例、5剤2例であった。2剤以上群の各症例での分子標的薬の全投与期間は平均15.9ヶ月(8~39ヶ月)、最も長かった薬剤の投与期間は平均9.7ヶ月(4~23ヶ月)であった。1剤のみの治療となった理由として癌進行で治療継続困難13例、副作用5例、治療継続希望なし1例であった。【結語】シークエンシャル投与した症例でのファーストラインの投与期間が1剤のみ投与した症例に比して有意に長かった。また、シークエンシャル投与した症例はすべて腎摘除症例であった。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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