演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

腎尿管結石治療症例における上部尿路癌合併率に関する後向的調査

演題番号 : P24-11

[筆頭演者]
一柳 統:1 
[共同演者]
長岡 明:1、和泉 卓司:2、川村 裕子:2、石井 達矢:1、内藤 整:1、菅野 秀典:1、牛島 毅:1、福原 宏樹:1、八木 真由:1、西田 隼人:1、柴崎 智宏:1、川添 久:1、加藤 智幸:1、冨田 善彦:1

1:山形大医腎泌尿器外科、2:みやぎ県南中核病泌尿器科

 

【目的】血尿、水腎症の有無や尿細胞疹の異常所見は上部尿路腫瘍の存在を示唆する所見であるが、腎尿管結石症においてもしばしば見られる所見でもある。また尿路扁平上皮癌はその病因として尿路結石との関連性が指摘されている。診療ガイドラインにおける推奨とともに近年では尿路結石診断、治療選択に際し単純CTが第一選択的に行われるようになったが、結石治療開始前に上部尿路腫瘍合併を診断できるとは限らない。今回の研究目的は、結石治療患者群における上部尿路腫瘍合併例の現状を評価することである。【対象と方法】2002年8月から2013年2月までにみやぎ県南中核病院において腎尿管結石と診断され、かつ手術治療(開放手術、内視鏡手術、体外衝撃波結石破砕術(ESWL))を受けた症例を対象とし後向的に診療録を調査した。【結果】初回治療として行った開放手術例や内視鏡手術例には上部尿路腫瘍合併例を認めなかった。初回治療としてのESWL例は合計686例であった。このうちの4例で結石治療経過中に上部尿路癌が指摘された。3例が尿管癌、1例が腎癌であった。尿管癌は調査期間前期にあたる2003~2006年の治療例でありESWL前に腎エコーとKUBは施行されていたがCTは行われていなかった。腎癌症例は調査の後半期間にあたる2010年の治療例でありESWL前に腎エコーとKUB、単純CTでスクリーニングを受けていた。尿管癌例の2例と腎癌例は結石治療経過中の造影CTで指摘された。また1例の尿管癌はESWL後の破砕断片摘出目的に施行した経尿道的手術(TUL)時の粘膜生検にて尿路上皮癌の診断に至った。【考察と結語】腎尿管結石に対するESWL症例においては0.6%に上部尿路癌合併を認めた。尿路結石の診断と治療方針決定にCTは有用であるが単純CTでは診断困難な上部尿路癌の合併がまれにありうるとの認識を持つべきと考えられた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:その他

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