演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Metastin受容体免疫組織染色によるpT1淡明細胞型腎細胞癌における術後転移予測

演題番号 : P24-6

[筆頭演者]
小路 直:1 
[共同演者]
竹谷 孝一:2、中野 まゆら:1、朝長 哲朗:1、金 伯士:1、花井 一也:3、望月 紀英:4、町田 知久:4、島 正則:5、佐藤 温洋:6、臼井 幸男:7、唐 小燕:8、長村 義之:9、内田 豊昭:1、寺地 敏郎:3

1:東海大学医学部付属八王子病院 泌尿器科、2:東京薬科大学薬学部 天然医薬品化学教室、3:東海大学医学部外科学系泌尿器科学、4:東海大学医学部付属八王子病院 病理診断科、5:島医院 泌尿器科、6:東海大学医学部内科学系腎内分泌代謝内科、7:静岡市立清水病院 泌尿器科、8:日本大学医学部付属板橋病院 病理診断科、9:国際福祉医療大学三田病院 病理診断センター

 

【背景】癌転移抑制遺伝子KISS–1産生蛋白Metastinは、G蛋白共役受容体Metastin受容体に結合する。これまでに、Metastinが淡明細胞型腎細胞癌細胞株の転移を抑制すること、腎細胞癌組織におけるMetastin受容体の低発現が予後不良因子である可能性があることが、報告されている。【目的】腎腫瘍組織におけるMetastin受容体免疫組織染色が、pT1淡明細胞型腎細胞癌の転移予測に有用か、評価すること。【方法】(1)Metastin受容体免疫組織染色とmRNA発現量の比較ː 淡明細胞型腎細胞癌腫瘍組織25症例を対象とし、Metastin受容体免疫組織染色の結果とmRNAの発現量の相関について、RT–PCRを用いて検討した。(2)Metastin受容体免疫組織染色とpT1淡明細胞型腎細胞癌の術後転移との関連性の検討ː 54症例のpT1淡明細胞型腎細胞癌組織を用い、Metastin受容体免疫組織染色の結果と根治的腎摘除術後の転移発現との関連性について、統計学的検討を行った。【結果】(1)Metastin受容体mRNAの発現量中央値は、免疫組織染色陽性症例で568Χ10-4%、陰性症例で12Χ10-4%であり(p<0.001)、免疫組織染色とmRNA発現の一致性が認められた。(2)対象症例の平均年齢は64歳、平均腫瘍径は38mm、Pathological stageはT1aN0M0 33症例 ⁄ T1bN0M0 21症例、Fuhrman Gradeは1ː 8症例 ⁄ 2ː 39症例 ⁄ 3ː 7症例、Mode of tumor infiltrationはINFαː 52症例 ⁄ INFβː 2症例であった。経過観察期間の中央値は42ヶ月間で、7症例に術後転移が認められた。術後転移が認められた7症例のうち、6症例がMetastin受容体免疫組織染色陰性であった。Metastin受容体免疫組織染色陰性症例における術後転移予測感度は85.7%、特異度は97.6%、陽性的中率は46.2%、陰性的中率は97.6%であった。Metastasis-free survival rateは、Metastin受容体陽性症例で97.6%、陰性症例で53.8%であった(p=0.001)。単変量(p=0.001)および多変量解析(p=0.002)では、淡明細胞型腎細胞癌組織におけるMetastin受容体免疫組織染色陰性は、術後転移のリスク因子であった。【考察】淡明細胞型腎細胞癌組織におけるMetastin受容体免疫組織染色は、pT1淡明細胞型腎細胞癌の術後転移予測に有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:バイオマーカー

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